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AXAグループが目指す保険の新しい事業モデルとは?

テーマ毎に海外企業の事例シリーズの第五弾!

今月は、

「金融関連企業が取り組むブロックチェーンビジネスに関して」

をテーマに事例を紹介します。

今回はフランスの保険大手企業AXAが取り組む事例を参考に紹介します。

AXAとは

AXAグループはフランスに拠点を置く、保険、資産運用を行う大手金融グループです。

1817年に現在の前身となる保険会社コンパニー・ダシュランス・ミューチュエル・コントル・ランサンディを設立します。

第二次世界大戦後、1945年にフランスではこれまでの相互保険の仕組みが社会保障の仕組みによって大きな変化を生む事になります。

(出典:3 minutes to understand the French Social Security system)

これは国民がそれぞれの生活イベントで発生するコストをカバーする事が主たる目的です。

国による国民全体をカバーする考え方は保険会社にとっても非常に大きな転機になります。

その後1980年代になると左翼政党が力を持ちフランスでは保険企業をターゲットにした国策プログラムが広がっていく事になります。

現在のAXAグループは前身のミューチュエル・ズニが1982年に株式会社形態の保険会社数社が合併して形成されたドゥルオー・グループを傘下に納める事になります。

1985年にAXAへと名前を変更し、1989年にはコンパニー・ドウ・ミディと合併して欧州最大規模の保険グループが誕生します。

買収や複数の合併などを経て、1996年には元フランス国営保険グループUAPと合併、世界最大規模の保険グループへと成長します。

1999年に保険の直取引を行うインターネットサイトを開設し、デジタル戦略に関しても初期段階からスタートしています。

グループとして大きな危機に直面するのが2001年のドットコムバブルです。

特に会社としての支出を大きく削減し、事前のリスクマネジメント体制をグループとして強化する事を教訓として生かす事で、2007年に発生したサブプライム危機に関しては大きな損失を回避する事に成功します。

GRMと呼ばれるグループ内でのリスク管理の仕組みでは、グループ内にリスク管理における仕組みへ出資するファンドを設立し各分野での専門知識の開発に勤しんでいます。

(出典:Stay Ahead of Risk with AXA Risk Management:)

リスクマネジメントの手法の例として地震によって発生するリスクをマトリックス化して3段階のリスクアセスメントを採用しています。

AXAが進めるデジタル化の取り組み

AXAではFacebookやLinkedinなどのデジタルプレイヤーとも積極的にパートナー連携を進めています。

(出典:AXA Global - Digital Strategy)

加えて各国にはデジタル関連のソリューションを展開するチームを持ち、ローカルマーケットに合わせたサービス展開を行なっています。

香港ではライフログアプリとして自身で健康状態の確認ができるXtraアプリを始めています。

250のデバイスに接続して健康状態を管理する事ができ、香港の人であれば誰でもAXA契約者などは関係なく利用する事が可能です。

(出典:AXA安盛Xtra)

サービスを通じて将来の顧客となりうるユーザーの健康データをライフログとして記録して保険サービスなどへの活用なども検討しています。

インドネシアではソーシャルメディアを活用したユーザーの行動分析なども積極的に行なっています。

これはソーシャルリスニングと呼ばれる取り組みでユーザーが抱えている課題などをいち早く抽出する仕組みとしてソーシャルメディアを重要な指標として取り上げています。

さらにAXA Directの仕組みと連動してデジタルツールを活用したリードタイム短縮型のサービスも提供しています。

(出典:AXA Life Indonesia Digital Transformation)

ユーザー体験を起点とした効率的なオペレーションや保険診査などの短縮化は非常に重要なポイントになるのでデジタル技術の活用に期待が集まっています。

トラベル保険を取り巻く現状

トラベル保険は私たちが利用する航空便の数と移動数が大幅に増加する事によって年々マーケットとしては拡大傾向にあります。

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(出典:Storytelling can change the way people travel–and view travel insurance)

アメリカでは現時点で3%の旅行者のみがトラベル保険の利用を行なっているとYouGovの調査では発表していて、その中でもミレニアル世代(1982〜1999)が最も多く利用しています。

調査の中で64%が旅行に出かけると発表している中では、今後大きなマーケット拡大の余地が残っている状況です。

保険の利用目的としてはキャンセルに関する割合が半数弱を占め最も多く、キャンセルや遅延などに関するニーズが非常に高いという事がわかります。

一方で全体の42%がトラベル保険の必要性を感じていないというデータも発表されており、いかにして保険を活用してもらうかというのが一つのテーマになります。

AXAが進めるブロックチェーントラベル保険

AXAでは2017年よりブロックチェーン技術を活用したトラベル保険の取り組みを実証で行なっています。

これは、「パラメトリック保険」と呼ばれる仕組みで、

損害と因果関係のあるパラメーターが、あらかじめ設定した条件を満たした場合に、あらかじめ設定された保険金が支払われる仕組み

という機能を持っています。

Fizzyと呼ばれるプロジェクトは2019年までに実証を終了していて、2時間以上空港遅延が発生した場合に自動的に設定した保険金が支払われるというものです。

(出典:fizzy, smart insurance. Automatic compensation)

最終的に実装される事になればユーザーは遅延が発生した原因など様々な手続きが必要なく保険金を受け取る事が可能になります。

このように保険処理の仕組みを自動化する取り組みはいくつか構想として誕生してきており、今後新たな領域での活用も広がっていくだろうと期待されています。

ブロックチェーンを活用する理由

これまでのトラベル保険はキャンセルや遅延に関する希望が多かったにも関わらず手続きなどが非常に複雑なため時間やコストがかかっていた事が大きな懸念点でした。

複雑な手続きなどの契約執行などにおいて技術を活用する領域は今後も徐々に広がっていくだろうと考えられます。

契約書の処理の自動執行手続き

トラベル保険など今後小分けの保険商品などにも期待です。

新規事業で参考にしてほしいポイント

今回のケースでは以下のような事業を展開している企業の方にも応用ができると考えています。

複雑な契約処理を簡素化してユーザー体験を向上させたい

この他にも様々な分野で応用できる分野はあると思うので、是非事業を考える上で参考にして頂けると幸いです。

最後まで読んで頂きありがとうございます!次回をお楽しみに!

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