新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として 厚生労働省 首相官邸 のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。
見出し画像

眠る舞台を呼び起こせ

クラウドファンディングに初めて参加しました。日本を代表する演劇集団「劇団四季」が、新型コロナウイルス感染症の影響により経営危機に直面したということで、ささやかではありますが、家族でお金を出し合いました。

このクラウドファンディングは6月17日に開始し、9月30日までに目標金額1億円を集めようというものですが、なんと開始わずか4日で、1億円の目標を達成した模様です。その後も募集は続いており、支援総額は現時点(6月29日22時半)で1億5千万円に迫っています。おそるべし劇団四季、いや日本のミュージカルファンですね。

今般のコロナ禍をきっかけに、日本にはあまり馴染まないと思われてきた「文化芸術分野への寄付」という行為が、実は相当なポテンシャルを秘めている可能性が示されました。

そのポテンシャルを、今回のような非常時にのみ発現させるのではなく、文化・芸術分野の持続的な成長に繋げるためには、税制による工夫が必要だと思います。

寄付をすることで所得税や住民税が軽くなる制度を活用した「ふるさと納税」は、爆発的なブームとなりました。そのノウハウを活用する余地があるのではないでしょうか。

総務省の「家計調査年報」(二人以上の世帯、2019年)によると、日本の標準的な世帯の寄付額は、年間で5,140円です。年間の消費支出総額(352.1万円)のわずか0.15%に過ぎません。ただ、「ふるさと納税」が浸透する前は、東日本大震災が発生した2011年前後を除けば、寄付額は概ね3,000円前後で推移していましたから、着実に高まっていることは事実です。

今回の劇団四季のクラウドファンディングは、所得税などの税制上の優遇措置の対象とはならないにもかかわらず、4日間で1億円を集めました。

寄付の税制優遇をさらに強化することで、瀕死の状態に陥りつつあるエンタメ界全体を救うことが出来るのではないでしょうか。劇団四季とふるさと納税の事例を見る限り、税制優遇によるエンタメ寄付の「呼び水効果」は相当大きいように思います。

劇団四季の本拠地(というか稽古場)は、たまたま自宅の近所にあります。演劇好きの娘は、支援のお返しに贈られる予定のオリジナルエコバックを持って、近所に出かけるのを楽しみにしている模様です。



この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
note.user.nickname || note.user.urlname

お読みいただき有難うございました。 小難しい経済ニュースをより身近に感じて頂けるよう、これからも投稿してまいります。 毎週火曜日の朝に、記事を投稿しております。

ありがとうございます!
35
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 景気循環研究所シニアエコノミスト。日本経済の分析・予測を担当しています。

こちらでもピックアップされています

日経COMEMO
日経COMEMO
  • 7315本

日経COMEMOは、様々な分野から厳選した新しい時代のリーダーたちが、社会に思うこと、専門領域の知見などを投稿するサービスです。 【noteで投稿されている方へ】 #COMEMOがついた投稿を日々COMEMOスタッフが巡回し、COMEMOマガジンや日経電子版でご紹介させていただきます。「書けば、つながる」をスローガンに、より多くのビジネスパーソンが発信し、つながり、ビジネスシーンを活性化する世界を創っていきたいと思います。 https://bit.ly/2EbuxaF

コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。