マーケティングトレースで磨きたい構造化力

マーケターに求められる構造化力について

マーケターに求められる能力に、構造化力があるのではないかと考えています。

構造化力
=因果関係を読み解く力

マーケティングトレースは、売れる背景にある様々な要素の「因果関係」を読み解くトレーニングだと位置づけています。

マーケティングの成功事例で紹介されているものをみると、

・このプロモーションを打ったから成功した
・このようなコンセプトに設計したから成功した
etc

といった記事をよく見かけます。

しかし、現場で起きていることは、そんな単純ではないので、メディアで紹介されている情報の裏を想像して、構造化するトレーニングを積み重ねることが重要なのではないかと考えています。

表に出てこない情報を想像することが大切であることを図解するとこのようなイメージです。

マーケティングに関わる要素図解

マーケターは何を構造化することが求められるのか?

その全体像をフィッシュボーンチャートで整理してみます。

要素を書き出してみます。

・組織構造
・財務
・外部環境
・業界構造
・マーケティングミックス

マーケティング成果の背景には、経営に関わる様々な要素が絡み合っているわけです。

成果を出すマーケターの頭の中には、上記のような要素を繋げた上で、打ち手が導かれているのだと考えています。


マーケティングの現場で求められる構造化力

私自身がマーケティングの現場に関わってきていて感じているのは、成果を出すマーケターは、みんな「言語化力・構造化力」が優れているということです。

この打ち手と、経営戦略、組織リソースや文化などが、どのように結びついているのかを説明するのが上手。

構造化力はどのように磨くのか?

事象(ファクト)の背景にある構造を可視化することを繰り返すのが一番良いのではないかと考えています。

下記のような分析を繰り返すイメージです。

とある小売り店舗の分析例を整理してみました。

※マーケティングトレースを行っている時の頭の中を可視化してみました。

①事実:この企業の営業利益が150%成長している

②問い:成長の背景には商品と価格戦略が鍵になっているのでは?

③仮説:季節性に合わせて商品を入れ替えるサイクルを早くして、付加価値をつけた上で価格をあげる→単価UPという構造ではないか?

④調査:実際にどのように打ち出しているかをネットで検索

⑤編集:他の要素との関係性も可視化するために4Pフレームワークで整理

⑥発見:商品と価格戦略が、出店戦略・広告キャンペーンとも連動していることに気づく

⑦新仮説:今の構造をより良いものにするために、自分だったらどうするか?を考えてみる

このような分析のトレーニングを繰り返すことで、日常の仕事でも複雑な仕事を構造化して筋の良い仮説をつくることが可能になると考えています。

構造化のプロセスをまとめると下記の7ステップに要約することができます。

①事実→②問い→③仮説→④調査→⑤編集→⑥発見→⑦新仮説

このプロセスをマーケティングのフレームワークを活用しながら行うことをマーケティングトレースと定義しています。

例えば、焼きチーズタルトBAKEのマーケティングトレースをしたのは、こちらの記事です。

思考プロセスは、上記の7ステップで分解をしています。

マーケティングの仕事の中で、複雑な情報を構造化して、打ち手を考えるプロセスも同様です。

ぜひ、マーケティングトレースを日常の中で実践して、構造化する力を磨いてみてください!

以上、マーケティングトレース解説でした。


7月22日からNサロンでゼミをもたせて頂くことになっています!

このゼミの中でも、マーケターに求められる構造化力についてお伝えできればと考えています。

詳細はこちら↓