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企業の方、もっと大学の研究機関を有効に活用しましょう。データの世紀なのですから。

データの世紀である

 2020年には、データの活用に、引き続き注目が集まる年になるだろう。それは、必ずしも企業活動だけではなく、スポーツなど、多岐の範囲に及ぶだろう。

 「マネーボール」という映画が、話題になったが、スポーツにデータを活用するのは、アメリカのプロスポーツでは、当たり前のことになっている。

 もちろん、企業の経営でも、データの活用は盛んである。それは、データが増えたから、データが取り易くなったからではなく、データを活用しないと、判断ができないことが増えたからである。

 私が、長い間実務を行ってきた、消費財のマーケティングですら、データは必要である。それは、今では、家族といえば、標準的な家族構成や、生活があった。しかし、多様性の今、家族の構成は、とても多様だ。単身家庭、夫婦に子供一人の家庭、シングルマザーに子供2名の家庭、この多様性は、これからもっと広がるだろう。わかりやすく言えば、どの家族も、同じではないのである。それは、企業のマーケティング言えば、お客様の理解に自分のっ経験や創造は使えなくなりつつあり、データを客観的に見る必要性があるということだ。

 とこで、ここで問題なのでは、企業でデータや、そのデータから数理モデルを作り、企業の武器にまで仕上げられるのかという課題である。データ・サイエンティストは、人気のある職種だが、人材は枯渇している。さらに、そのデータ・サイエンティストのレベルも、バラつきがある。

大学は産学連携の準備をしている

 ここに、私も学生時代、そして企業の研究時代にお世話になった、西浦先生の取材記事がある。数学のことを書いているのではなく、数学界の取り組みについて書いてあるので、ぜひ一読してほしい。

 ここで分かるように、複数の大学や研究機関では、産学連携の準備が完了している。残念ながら、大学は、大学の活動の広報活動があまり上手ではなく、認知は低いとは思う。しかし、

 企業の相談にのれる窓口の機能がまずある。

とあるように、相談窓口が多くの大学には存在している。企業の側は、相談時には、必ずしも学問の言葉になっていなくても良い。つまり、気軽に大学の門を叩いてほしい。企業の課題を、企業の言葉で持ち込めば、大学の相談窓口で、学問の言葉に翻訳をし、問題解決方法のアプローチを考えてくれるはずである。

 「鶏と卵」の関係同様、この「窓口の充実」は、「相談の件数」と関係がある。ニーズがあれば、予算も増える、そして窓口も海外のように充実するだろう。諸外国は、このような取り組みを充実させ、新しい産業を生む基礎にしているのだろう。

ドイツのフラウンホーファー研究機構はコンシェルジュ機能を備えている。中国も地方に似た機能をもつ組織を5カ所設けていると聞く

 企業の方が、大学の研究機関を活用することは、「人材」「大学の研究予算」の問題への解消と、「企業のデータ活用」の推進の一つの答えであると私も考えている。

 ぜひ、データの世紀の今、大学研究機関ももっと活用していただきたい。

#COMEMO #NIKKEI

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