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景気のバックミラーに映る赤色灯

法人企業統計の結果を踏まえて、1-3月期GDPの設備投資が上方修正される見通しです。しかし1-3月期なんて所詮終わった話で、法人企業統計のように公表のタイミングが遅い指標に注目すると「バックミラーを見ながら運転している」などと揶揄されます。

でもバックミラーって大事ですよ。大学時代、自動車部に所属する友人の車に載せてもらいましたが、彼は高速道路の走行時、8割くらいバックミラーを見て運転していたそうです。そのほうが安全だと彼は話していました。単に覆面パトカーが気になるだけじゃないの、とは思いましたが。

景気の先行きを見通す上では、法人企業統計の設備投資よりも、同統計の在庫投資のほうが重要です。具体的には、同統計の「棚卸資産在庫率」です。棚卸資産残高を売上高(年換算)で割った「棚卸資産在庫率」が上昇ペースを早めると、在庫過剰感が強まって企業が生産調整が実施する前触れとなります。今回の法人企業統計で、大企業(資本金10億円以上)の棚卸資産在庫率をみると、水準(4期移動平均)・前年差とも、足元で明確に上昇(悪化)しています。

高めの成長ペースで1-3月期を疾走した日本経済ですが、法人企業統計という景気のバックミラーには、既に赤いパトランプが映っている気がします。日本経済は早々に、急減速ないし急停止を余儀なくされるかもしれません。

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お読みいただき有難うございました。 小難しい経済ニュースをより身近に感じて頂けるよう、これからも投稿してまいります。

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宮嵜 浩(エコノミスト)

三菱UFJモルガン・スタンレー証券 景気循環研究所シニアエコノミスト。日本経済の分析・予測を担当しています。

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コメント3件

みんなのフォトギャラリーの画像を使用していただき、ありがとうございます!
画像ありがとうございました!事前にご連絡せず、大変失礼致しました。
とんでもございません…!今後もよろしくお願い致します!
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