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中国は天安門事件の前に似てきた

日本の消費者は10月からの値上げで大変ですが、中国の消費者はもっと深刻です。中国で消費増税が実施されるわけではありません。中国の家庭では日常的に消費される豚肉の価格高騰が止まらないのです(トップ画像を参照)。

中国の豚肉の話題は本欄で度々ご紹介しています。中国の豚肉相場はもともと循環的な性質を持ち合わせているので、相場はいずれ下落するとは思います。いつなのかは全然分かりませんが。

アフリカ豚コレラの大流行は、中国の養豚業に甚大な被害を及ぼしました。現在の豚肉相場の値上がりペースは、過去とは比べ物にならないくらい強烈です。今後、米中貿易戦争の影響で、養豚の飼料となる大豆の輸入価格が値上がりすれば、豚肉相場には一段の上昇圧力が加わります。豚肉価格の高騰は、中国の消費者そして中国景気に深刻なダメージを与えることになるでしょう。

さらに、このペースで豚肉の値上がりが続くと、社会不安の発生という別次元のリスクが浮上します。

今から30年前の天安門事件は、豚肉をはじめとした物価の高騰が国民の不安感を高める中で発生しました。折しも香港では反政府デモが激化しています。30年前の再来にならない事を祈るばかりです。




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お読みいただき有難うございました。 小難しい経済ニュースをより身近に感じて頂けるよう、これからも投稿してまいります。

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宮嵜 浩(エコノミスト)

三菱UFJモルガン・スタンレー証券 景気循環研究所シニアエコノミスト。日本経済の分析・予測を担当しています。

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