Amazonも参入。モバイル決済を制するのは誰だ?

インターネットサービスでの規模を生かして、LINEやヤフーなどのビッグプレイヤーがモバイル(QRコード)決済事業を強く推進している。

https://www.linkedin.com/pulse/楽天lineに勝てるヤフー川邊ceoが明かすモバイル決済市場の戦い方-satoshi-ebitani/

競争が激化する国内モバイル決済市場に、Amazonも参入するという発表があった。

https://www.linkedin.com/pulse/amazonがキャッシュレス競争に参入空飛ぶクルマが現実に-ほか-linkedin編集部-今日の厳選トピックス/

店舗向けのキャッシュレスソリューションといえば、これまではクレジットカード決済が主流であった。楽天はEdyを中心に、海外勢としてはSquare(スクエア)などが従来よりコストが安いことを訴求して導入を推進していた。しかし、日本は世界的に見てもカード決済比率が低い国として知られており、約17%程度と推定される。ゆえに、いくらカードを中心として推進しても、大きなインパクトを出しづらかった。

近年、政府も民間も「キャッシュレス社会」を強く推進しようという声が大きくなった。もちろん、東京オリンピックというデッドラインが近づいてきたからである。先のロンドンオリンピックは、クレジットカードを媒体とした非接触型決済の普及後押しに大きく貢献した。カード決済比率が過半を超える国々か多くの観光客がやってくる2020年。受け入れ側の「おもてなし」のためにも、官民合わせて進めたいという思いだろう。

モバイル決済を考えるときに、消費者側から攻めるのか、店舗側から攻めるのかによって各社の戦略を読み解くことができる。LINEやヤフーは前者型、楽天・Amazonはハイブリッド型。では後者はどこか? それはリクルートだと考える。

https://airregi.jp/magazine/guide/3298/

30万件を超える店舗に導入され、ホットペッパーなどの媒体と店舗への営業力を持つリクルート。Airレジはすでに訪日客向けにQRコード決済(アリペイ、WeChatPay、LINEペイ)に対応している。今後消費者側が盛り上がれば、当然すべてに対応してくるだろう。店舗にとって新しい決済手段に対応するのはコスト増であるため、新たな集客手段になりうるか?他のコスト削減効果があるのか?などの相乗効果が導入の決め手となる。Airレジは店舗経営をサポートするプラットフォームとしての姿勢を明確にしているため、モバイル決済の盛り上がりの波に乗れる可能性が高い。

強豪ひしめく市場で勝ち残るのは誰か?と考えた場合、ビジネスモデルが重要となる。そして、決済手数料のみでは十分な利益が確保できない(どこも当面は無料化している)。複合的なビジネスを組み立てられるかどうかが鍵である。

楽天やヤフーは傘下にカード発行会社と銀行を持っており、決済を呼び水にした預り金をベースのビジネスを目指していると思われる。また、利用者からは現在の給与振込日やカードの引き落とし日は自身の消費ニーズに合わず不便だという声もきく。このような課題を解決し、より柔軟性の高い金融サービスが提供できるのは、銀行業を傘下にもつプレイヤーの強みだ。

LINEは個人間のメッセージをほぼ抑えているのが強みだ。アリペイやWeChatのようにちょっとした個人間送金(割り勘など)が当たり前になる世界も近い。一方でどこをマネタイズの軸にしていくのかはまだ未知数だが、店舗向けの販促ソリューションである「LINE@」と決済データを組み合わせることで得られるデータは非常に価値があると思われる。スマートフォン利用者数=LINEユーザー数という強みを活かして、いまだにインターネット広告費1.2兆円を超える2兆円程度の市場を持つプロモーションメディア広告費を獲りに行くことは考えられるだろう。

利用者からすれば乱立して利便性が下がるよりも、とにかく1つで簡単に全てを済ませたいと願うところだ。各社にはぜひユーザー体験を軸に、世の中にとって便利なサービスをつくっていただきたいと思う。

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