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巨人ウォールマートから学ぶブロックチェーンとデジタル化戦略

テーマ毎に海外企業の事例シリーズの第二弾!

今月は、

「小売企業が取り組むブロックチェーンビジネスに関して」

をテーマに事例を紹介しています。

前回の記事ではフランスのスーパー大手のカルフールを参考に、サプライチェーンでのブロックチェーン活用の話を紹介しました。

今回は第二弾として小売大手のウォールマートの事例をもとに紹介したいと思います。

ウォールマートのデジタル戦略

ウォールマートは現在様々な領域でデジタルテクノロジーを応用して、ビジネスバリューの拡大を行なっています。

その中でもイーコマースに関連した分野の強化は、自社サイトの効率化に加えて企業買収、オムニチャネル戦略など顧客のタッチポイントになる入り口を中心にデジタル化を進めています。

下のブランド写真は2018年時点での提携企業と買収企業の一覧です。

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(出典:Walmart Goes after Auto Parts and Collectibles; Acquires Fashion Brands)

デジタル化戦略に伴い単なる買収戦略だけではなく、包括的なパートナーシップを拡大させていることもわかります。

ウォールマートの子会社に当たるウォールマートラボではMediumというブログを活用したテクノロジーの情報発信に始まり、オープンソース技術の開発などビジネス現場で活用する技術の開発に非常に力を入れています。

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(出典:Walmartのmediumブログ記事)

このようにデジタル先鋭チームを社内に設けることによって、新技術の開発と現場での実験をシームレスに取り組みができるように組織としての仕組みづくりを行なっています。

ウォールマートが取り組むブロックチェーンプロジェクト

ウォールマートが取り組んでいる分野の一つとして、「独自の仮想通貨」を発行するプロジェクトが進んでいます。

現時点では特許を出願している状況ではありますが、今後仮想通貨として流通させていく計画を検討しています。

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(出典:Walmart Plans Its Own Blockchain-Based Digital Currency)

上の図が今回の特許の申請内容です。

特定のパートナー間でのみ利用できる仮想通貨の開発を進めていく予定で、‘WMT’と呼ばれる独自の仮想通貨はアメリカドルに価値を紐づけた形で開発する計画です。

ユーザーのメリットとしてはウォレットを作成し、実際に商品を仮想通貨で購入することでリワードを受け取る仕組みを検討しています。

ウォールマート側では、以下の理由で今回の開発が行われているだろうと予測されています。

・クレジットカードの取引がある調査では23%あるため、年間の売り上げで換算すると2500億円近くが手数料としてコスト徴収されているため、その手数料削減狙い
・銀行口座を持たない層への買い物の裾やを広げていくために、口座がない状態でも支払いができるエコシステムを開発したい

ブロックチェーンを活用する理由

ウォールマートのケースでは以下の点がポイントになります。

デジタル通貨を活用する事によって特定の事業者との取引コストを格段に安くする

コストメリットの観点からデジタル通貨を活用する事は、非常にプラスに働くことが多いです。

一方、デジタル通貨としての取引であれば〇〇Payや独自ポイントのように、ブロックチェーチェーンを使わず特定の事業者が発行するデジタル通貨でも良いという事になります。

そこで、以下の点がさらにポイントになります。

特定の発行者によって価値が定義される(日本円など)デジタル通貨ではなく、ネットワークによって価値を証明する

独自の価値をネットワークで証明するという点がデジタル通貨とは異なるポイントです。

ただ今回のケースは、

米ドルという既に比較的安定している価値に紐づく形で価値を証明する

ことで価値の変動を小さくすることを目指しています。

これによって中間の取引事業者を取り除くことができ、これまで発生していた手数料を低く取引できるようになることを目指しています。

新規事業で参考にしてほしいポイント

仮想通貨を実際の取引に用いる事によって、これまで発生していた手数料の問題を解決できると考えていることが事業者にとっては大きなポイントになります。

そして、特定の仮想通貨が流通するネットワークを拡大していく事によってユーザーの利便性も向上させていく事ができるようになります。

今回のケースでは以下のような事業を展開している企業の方にも応用ができると考えています。

Eコマースや越境ECなど為替含め取引に大きなコストがかかっている小売分野
銀行口座を持っていないユーザーへの拡大などを検討しているフロンティアビジネス

この他にも様々な分野で応用できる分野はあると思うので、是非事業を考える上で参考にして頂けると幸いです。

最後まで読んで頂きありがとうございます!次回をお楽しみに!

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