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2020年読んでよかった、食の本 7

振り返ると、人生の中で最も本を読んだ1年でした。

読んでいく中で再認識したことは、情報の深さで見たときインターネットと本の間には簡単に超えられない深い溝があって「本を読んだ方が結局早い」とか「本を読んだ者だけ獲得できる情報や考え方」があるな、と。

そんな私が今年読んで、ぐああああ〜最高の学びだ感謝‥!となった食の本たちを一部ご紹介します。

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📘 フードテック革命/田中宏隆、他

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書籍がインターネットより秀でてるものがあるとするなら「最新トレンドの全体像を提示する」ことだと思います。各論のトピックはネットのほうが早いけど、全体の構造と因果関係を示してくれるなら、専門家によって編集された書籍のほうが手っ取り早く、理解が早い。
その意味でこの「フードテック革命」は本業務でも大変参考になりました。

「フードテック」と聞くと植物性代替肉と脳内でスッと変換されがちですが、これは本当に革命で、おおごとでして、今後の食関連の全てが変わります。なので食に関わる方は必読ではなかろうか?と思います。

📕食卓の経営塾/横川正紀

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DEAN&DELUCAを運営するウェルカム代表の初著書で、立ち上げ時代からの経営哲学を知ることができる本書。ビジネス本だけど軽やかで優しく、ホリデー中に読むにちょうど良い温度感です。

私が本書を紹介したい背景はこれで、今後商売をするにあたって日本の「DEAN&DELUCA」から学ぶことって一層増えていくのでは?と思っているから。大きすぎす小さすぎずのビジネス規模感で、ブランドの世界観を時代や生活者の変化に順応しながら、続けられている。(=他のおしゃれカフェ事業会社との差分ってなんだろうか?)と思っていて、その回答をいただけた気分になります。

「ライバルは個人店」とブランド当初から言っていたDEAN&DELUCA。
D&Dに限らず、多くの企業にとってオンライン化された個人店は脅威になっていくはずです。どうやって考え、何を優先化したのかD2Cの方々や大企業の方にも学び多い一冊だと思います。


📗平成・令和 食ブーム総ざらい/阿古真理

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作家、生活史研究家の阿古真理さんの新刊。

昭和時代は、「ファッション」といえば洋服の流行を指していたが、平成は、食がファッションになった時代だった。

まえがきの冒頭文章から最高〜!という気分。
人は自身が経験したものを”スタンダード”と認識するものだから、その標準が生まれる前時代や背景を知ることは難しい。今でこそ一般的な有機農業とか、「デパ地下」とか、平成で何度も起きる韓国ブームの変遷を知ることは今後のトレンドを見極める上でもインプットしておくべきだな〜と改めて。逆引き的にも使って良いと思います。食に関わる方は必読だと思います。

ちなみに、平成の食ブームは2018年に自力で調べたことがあるんです、こちらもよかったら‥

📘食の歴史/ジャック・アタリ

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著者であるジャック・アタリ氏は、大統領顧問や欧州復興開発銀行の初代総裁などフランスで要職を歴任し、“欧州最高峰の知性”とも呼ばれている重要人物。彼が編纂してくれた本書は歴史の全体構造を理解する上でぴったりです。このダイナミズムを把握して各論として各国や民族の食文化を追究していくと良さそう。


📗 米の日本史/佐藤洋一郎

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「米を知るというのは、日本の国民性を知ること」に近いのだろうなぁと思って読んだ一冊。2020年2月に刊行された本書なので、最新のデータやトピックも紹介してくださっていて良かったです。

主食、貨幣、酒、菓子‥日本人と米の深いかかわり
コメを腹いっぱい食べたいという思いが歴史を動かしてきた

というコピーにぐっと来ます。米というものが長い歴史の中で何度も「意味のイノベーション」を起こし変化してきたのかを見直すことができました。これから先、日本と米の関係はどのように変化していくのだろう、農業まわりの理解を2021年は深めていきたいな‥。


📙 中華料理の文化史/張競

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世界×料理で、食べるならベトナム料理が最も好きなんですが、世界×食文化で最も興味があるのは圧倒的に中国。中国料理は未だに「なんとなくのイメージ」が訂正されぬままに食べていることが多いなと思ってまして、事実確認の作業が非常に楽しいです。

中華(中国)料理って、四千年の歴史がありそうですが宋代以降になって今のような料理が少しずつ普及していたわけなんですよね。意外にも歴史は浅いものの、辺境民族と漢民族の間で文化の拡散や統合が繰り返され、変化する生活様式に合わせて政治的にも料理が変わってきたようです。

辛い料理の記号となっている四川料理がありますが、中国に唐辛子が普及したのも18C以降だったり‥Netflixの美味の起源を見る前に読んでみることをお勧めします!


📕 赤毛のアンの手作り絵本II、料理の絵本

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2020年の食まわりの変化で言えば「手作り料理の復権」でした。

普段の料理もそうだしお菓子作りも「ホビー(趣味)的に」、「アクティビティとして」求められるようになって、この傾向は今後も継続され定着していくと見られています。
この「趣味的なお菓子作り」の最終ゴールとも言えるのが鎌倉書房の本書のような世界観。
今年に阿古真理さんから教えてもらって購入したんですが、この手の世界観が今後は新鮮に感じられて受け入れられていくのかな‥と想像しながら読んでしまいました。

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2021年も食の本を読んで、健やかに成長したい

レシピ本を紹介する機会や人はたくさんある(市場ができている)けど、レシピ本以外の食の本を紹介する機会や人って少ないのですよね。とりあえず私は地道に紹介していたいなと思います。

私はゆくゆく40代とかになったら、
サツキやメイのお父さんのような研究員(食文化の)になりたいので、これからも地道に理解を深めていきたいと思います。

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本年もたくさん読んでくださってありがとうございました。
来年もまたタイムラインでお会いしましょう!


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