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それでもママが、料理を手作りする理由

単身時代の私はいつも不思議に感じていた。
「なぜ、冷凍食品や惣菜がこんなに充実しているのに、世のママたちは日々料理に奮闘し、作り置きなど工夫してまで手作り料理を提供しようとするのか」と。
もちろん一般的な回答は把握している。健康的な味付けとか安心できる食材で作りたいとか節約のため、作ること自体が楽しい‥など。

でも、理由はそれだけではないと思う。というのは、
「自分で作ったほうがベター」という優先順位で奮起するには、手作り料理はあまりにも非合理的なことも多い。
ママたち(年々増えている共働きママは特に)は本当に忙しい。そんな必死の状況下で、なぜ料理を手作りするのか?健康面を配慮した冷凍食品や惣菜だって探せばたくさんでてくる世の中なのに。
そこまで奉仕する背景を単身時代は把握することができずにいた。

効率派の私が一転し、手料理と向き合うようになった理由。

この問いは、実際に共働きママを経験する中でストン!と腹落ちすることができた。

私には現在3歳の息子がいて9ヶ月の頃にフルタイムで復帰した。夫の仕事も忙しく平日の8割はワンオペ、祖父母など頼れる大人は近くにいないしベビーシッターを頼む経済力はない。そうなると、本当に忙しいというか恐ろしいほど大変だったりする。冷凍食品や惣菜も、離乳食期はベビーフードも前向きに活用してきた。

家庭料理礼讃!というよりは、現代にあった料理との向き合い方を提案していきたい派だった私だったわけだけど、ここにきて一転、自前の献立ノートを作りいそいそと手料理をセットアップする日々を過ごしている。

きっかけは保育園からの連絡帳だった
息子が給食でお野菜を残しがちだったり、魚料理を全力で拒みがちだと言う。先日はぶり大根を食べずに遊んでいたと。

ガーン‥‥
マイペースな子だし早生まれの息子だから、他のお友達よりはゆっくり育つ。いつかは理解して食べてくれるだろうと悠長に思っていたものの、確かに気がつけば自宅でも野菜を食べてくれないし拒み方が強烈。

保育園の給食時間にぐずっている様子をきくと‥やはりどんな親でもかもしれないけど、解決させなきゃいけない‥と抱くようになる。

料理はママの免罪符であり、成績表。

子どもに関するフィードバックがイマイチの時は、やはり親としては自分自身を責めがち。子どもが2才ぐらいまでは特別そんな感情が抱かなかったけど、他のお友達と相対的にみられるようになると、ぐぐぐっと「親としての成績表/しつけの進捗度」を問われるシーンに出会う。

気ままに育ててきたと自負がある私さえも
「私がフルタイムで働いているからかな」「もっと魚料理を食卓に出していれば」「もっと野菜を細かくして提供していたら」と思うようになった。

そうなると、もう母さんとしては、料理を作るしかない。というか罪悪感が増幅する冷凍食品や惣菜を購入する気持ちにはなれない。

例え、これで手作り料理で息子の課題が解決せずとも、働いていることの免罪符、母親として何とか及第点が欲しくて眠くても疲れていても、私は野菜を細かく刻んで入れ込んだハンバーグや、ひじきの煮物を作って冷凍庫にストックする。

働くことへの罪悪感は、共働きの合理性を理解し自ら突き進んできたこの私でも感じる。この負い目が消えるなら、可愛い息子が完食してくれるなら、すがる思いで、料理を作ろうという気持ちになる。

働くことへの罪悪感は、いつ消えるのだろう。

料理のアウトソーシングがダイナミックに進めば、母親たちの負担はもちろん軽減するんだけど、食器洗いや掃除とは比較にならないほど料理というのが「文化的習慣」「母親性」が根っこにあって保守的になりやすい。ましてや子供の未来に関わることになると、事例がなさすぎて、先進的で合理的なことでもあっても臆病になってしまう。

働きながら育てる。推進していく過程できっと親たちの心理面のアップデートも非常に重要になってくると思う。昭和の専業主婦世代に育てられた共働き世代にとっては「染み付いた母親像」を更新しないかぎり、理想(専業主婦的ママ像)と現実(働きながら育てる実態)との乖離の中で疲弊し、自責する日々かもしれない。

解決を誰が担うのか、考えたけども、全然出てこなかった。誰なんだろう。助けて〜。







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渥美まいこ

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