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800万人が利用できる制度として

成年後見制度の利用者数は約22万人。認知症の方の数が約600万人、他にも判断能力が不十分な方が200万人以上いるとみられる中で、制度としてのカバー率と、あるべき方法についてはよりファクトと現実を元にした判断が必要と感じます。

現状の運用では、成年後見制度は基本的には止められない契約となっていることも敷居が高いものとなっていて、財産によっては毎月3万円の費用がかかるため、事後的に考えた「サービスとしての価値」が読めません。アサインされる後見人の方の、本人や家族の意思・納得を汲めるキャパシティにも限りがあり、これを個人の努力で色々穴埋めしているのが実情だと思います。個人的にFintechができることとしては、(カード型を想定した)電子マネーを活用したお金の管理と、数十年に及ぶ決済記録があればその人の意思を反映した介護や後見のあり方があるのでは、と感じています。

2年ほど前に、成年後見制度2.0という研究会に参画させていただいたのですが、海外の同様の制度であれば日本の規模で200万人くらいが使うものが存在しています。また、意思決定支援という、本人の権利能力を狭めるものではなく、本人の意思を極力尊重することに対して、まだ議論が遠いところで行われているような印象もある気がしています。

そもそもこの制度を知っているか、どのような状態だったら使うのか、という所から、国民的な議論を行ったほうが良いのではと思います。少しずつ、使われる制度にしていくことは間違いなく重要ですが、そのインパクトが何倍にもなるような動きを取ることができ、いずれ(現時点の数字で)800万人が依存できるセーフティネットが作れるような、議論とビジネス機運を形成できればと考えています。

#COMEMO #NIKKEI

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マネーフォワード取締役
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