自分の仕事に対する値段はどうつければいい? #複業の教科書
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前回、第18回はコチラからどうぞ。
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Q4 自分の仕事に対する値段はどうつければいい?
A 言い値からスタート、需要が上回ったら徐々に値上げを。
あらかじめ給料が決まっている会社員と違って、複業家にとっての悩みどころとなるのが〝値付け〟です。
自分の仕事に値段をつけるって、とても難しいものです。 僕が考え方として提案したいのは、複業家における値付けの法則は3つのフェーズ
に分かれるということ。
①「貯信重視で0円でもやる」
②「相手の言い値でやる」
③「需要に応じて値上げする」
という3段階です。
第1段階:〝貯信〟重視で、無償でもやる
複業を始めたばかりのフェーズでは、 まずは自分の仕事の提供価値がどのくらい世間に受け入れられるのかを検証する。あるいは、価値があることを実証するための経験を積むことを重視してください。
つまり、市場リサーチをしながら信頼を貯める時期だと割り切って、無償に近い報酬でも受けるのが第1段階です。
「複業準備中なので期間限定で無償でもやります!」と公言してもいいでしょう。
ポイントは「準備中なので」「期間限定で」と伝えること。
この一言があれば、後から同じ仕事に値段がついたとしても文句は出ません。
第2段階:相手の言い値で、安くてもやる
無償フェーズで経験を積み、「これは売れそうだな。だんだんと信頼も貯まってきたな」と感じられたら、値段を付けることを決めましょう。
いくらで設定するか?という判断は、相手に聞いてしまっていいと思います。
ストレートに、「この仕事、いくらだったら買いますか?」と聞いてみてください。
よほど安過ぎない限りはその値段で受けるという姿勢で、「どういう属性やニーズを持つ人が、いくらで買ってくれるか」というリサーチを重ねましょう。
ただし、不当に搾取されないために、最低限の価格設定はしておいてもいいかもしれません。一つの基準例として、居住する都道府県の最低賃金を調べて、もらえる報酬を時給換算した金額と照らし合わせてみるというのも手です。
例えば、現在の東京都の最低賃金は985円ですので、作業時間として3時間かかる複業ならば「985円×3時間=2955円」。
「最低でも3000円を上回ればOK」と念頭に置いたうえで金額交渉を始めれば、先方の言い値に対して即断即決もしやすくなるのではないでしょうか。
とはいえ、これもケースバイケースで、案件によっては「安いけれど、経験のためにぜひ受けたい」と意気込む仕事も出てくると思います。
そのときはもちろん受ければいいですし、その選択の自由があるのも複業ならではの良さだと思ってください。
第3段階:需要が増えてきたら値上げする
相手の言い値から脱するタイミング。この見極めはとても重要です。
一つの考え方として、僕が提案したいのは「複業に費やせる時間に対し、需要の件数が上回ってきた時」です。例えば、1週間の中で複業に費やせる時間が10時間だとすると、3時間の案件が週に3つくらいまでは無理なくこなせます。
これが4つ以上になると、供給できるペースよりも需要が上回ってきたということ。
ここで、市場の需給バランスでいうと、価格が上がるフェーズへと切り替わっていきます。こちらから少々強気の値段を提示してよい時期に入ったと判断してOK。
これまで受けていた言い値の金額の平均値の倍の値段でまず提示してみる。それでもし「高い」と渋られたら1・5倍で……というふうに微調整してみる。
あまり無理なお願いに対しては、〝断る勇気〟も必要です。
断る時には、相手に対する感謝と尊重の気持ちをまず伝え、次につながる提案も添えるようにしましょう。
「数ある選択肢の中から僕を選んでいただき、ありがとうございます」という感謝。
「業界を代表する御社のような素晴らしい企業から、しかも、その中で注目の事業を牽引されている○○さんからお声掛けいただき、とても光栄でした」とリスペクトも伝える。
そのうえで、「今回はどうしても日程が合わずにお受けできず申し訳ございませんが、来月以降でしたら優先してお受けさせていただきます。あるいは、今回の案件ABCのうち、Aの部分だけでしたら来週納品することも可能です」といった〝I can〟の提案、「できること」を添える。
たとえそのときはお断りの返事しかできなかったとしても、お互いの信頼関係がよりよくなることを目指してください。
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