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人たらしのマネージメント術 3選

株式会社モンキーブレッドの翠川裕美です。KATALOKoooという、ものづくりを生業にしている人たちためのWeb サービスを運用しています。実は私は超マネージメントにどっぷりでやってきた社会人人生です(新卒入社3ヶ月で店長になってから転職してもしばらく続く店長経歴)。さまざまな職種の方が、色々な経験を積んでいる中、私はその大半をマネージメントに勤しんでおりました。元から人が好きだったこともありお陰で弊サービスのKATALOKoooは、本来IT事業のはずが熱量でクリエイターを動かすビジネスモデルといわれるほどです。

手前味噌ですが、弊社のポータルサイトに掲載している対談シリーズが、経営編を経てマネージメント編に入りました。

記事の中で対談相手のデザイン事務所 TWOTONEの茂出木さんがおっしゃってますが、マネージメントは日々の業務を構成する一部ではなく、事業のベースメント/基礎であります。2人以上である場合、どちらかがマネージメントして、どちらかがされることになるため、複数の人が所属する組織においては昨日までされる側だったのに今日からする側になるとも限りません。

そんなわけで、これまで何度もマネージメントについて相談される機会があった筆者がこれまで伝授してきた、誰でも明日からできてマネージメントに即効果のある3つの術を紹介します。とにかくやってみて損のない内容です。なぜなら、やってみて悪い方向に転ぶことがない基本的な術だからです。

①名前を呼んで挨拶する

いきなりなんだよそんなこと、ということで始まりますが、これが効果覿面です。今日から新しい部署/職場/現場というときだけでなく、なんか変な雰囲気なってきたな…というときにいいです。こういう超基本的なことこそ、徹底してできている人が少ないもの。専門書には、「目を見て挨拶」「名前を呼ぶ」などよく記載されています。その組み合わせです。

マネージメントで悩んでいたりすると、顔を見ないで挨拶してしまったりします。関係性がうまくいっている人も、ギクシャクしている人も、仲の良い人も入ったばかりの人も。必ず、全員、名前を呼んで顔を見て挨拶する習慣にしてしまいましょう。習慣にしてしまえば、こちらが不調でも、関係なく実行できます。「〇〇さん、おはよう」「××さん、ありがとうございます」「こんにちは、△△さん」と顔を見ていうということは、相手は「この人私のことをちゃんと見てるな」という印象を持ちます。同時に、こちらもいつもと比べて調子良さそうとか、なんか元気ないなと気づくようになります。そこですかさず「なんか今日元気そう。いいことあった?」などと重ねられれば、「本当この人よく見てるんだよなぁ」となります。大体の人は、自分に興味を持ってくれている!というのは前向きに作用するので、本当におすすめです。

こっぱずかしい!と思うかもしれませんが、テニスのサーブと一緒で、相手のペース関係なくいきなり繰り出せる唯一のチャンスが挨拶なので、これを生かさない手はありません。挨拶ですから、感じ良くして悪く思われることもありません。今日どうしちゃったんだろうと最初思われても、お互いすぐ慣れます。

騙されたと思って全員に取り入れてほしい、まさにひとつめの術「名前を呼んで挨拶する」です。

②注意するときは現行犯逮捕

ふたつめは、マイナスをどう処理するかの話。ネガティブな指摘をするときは現行犯逮捕、これにつきます。本当に声を大にして言いたい。何か注意しなければいけないとき、一瞬躊躇ってよく考えてから伝えようと持ち帰りがちな人、多いと思います。が、指摘・注意においては悪いことしかないです。伝え方などよくよく考えすぎて逆に回りくどくなってしまい、「人格否定?」と捉えられる。「本当は前からずっとそう思ってたんだな」と思われる。
そもそも、理論通りことが進むのは稀で、感情が入ってきて捻れそうになるものをうまくいかせるのがマネージメントです。人と人とが関わる以上拗れて当たり前。だとすると、「持ち帰って理論的に組み立て直して伝える」行為自体、時間の無駄です。
ネガティブな話の時は特に、事象自体について言及すべきで、これがまた言い方が難しかったりするのですが、現行犯逮捕だと「まあでもあの瞬間そう思ったってことだからな」と採点が緩くなるおまけがあったりします。

現行犯逮捕は、瞬発力がいります。「気になることは日々躊躇わないで事象についてつっこむ」訓練が必要です。私自身は、現行犯逮捕できなかった時点で全部マネージメントする側の責任、次回からは現行犯逮捕して改善できるようにしよう、と思うようにしています。

③褒めるときは「好き」を主観で

反対に、ポジティブな指摘をするときの術がこれです。アーティストをマネージメントする際に気づいたことですが、褒めるときは主観を伝えることが一番相手に届きやすい。特にマネージメントしている相手が不安になっているとき、「私は個人的にこういうところが好きで、本当にすごいと思っているんだよ」という切り込み方で、心が固まっているのを溶かす体験をしてきました。対象が異性で、「好き」がやや刺激的なようであれば、「個人的にすごいと思っている」だけでも良いと思います。ここに、「みんなも楽しみにしている」「評価が高い」とか肉付けしていくわけですが、一番軸は主観で褒めることが重要。不安になっているときは特に、顔を合わせて意見をもらえればギリギリ信じられるけれど、その先の不確かな情報は信じられない、となる人が多いです。目の前にいる人に、「会社の人も評価してくれると思うよ」と言われても急に出てきた顔の浮かばない誰かでは、ふわっとしてしまう。他の人は正直わからん!わからんけど私は超すき!と伝えることで心が和らぐというのはあるようなのです。褒めるときは主観で思ったことしか言わない、は打率高いです。

結論

・よく見てるな=信頼関係を築くには、名前を呼んで挨拶
・ネガティブな指摘は、現行犯逮捕だけにすると拗れない
・主観で褒めると、責任は持てなくても相手の自信にはなる
・損がないことなので、全員やった方がいい

以上、騙されたと思って今日から取り組んで欲しい、人たらしのマネージメント術3選でした。

組織におけるマネージメントの話として書きましたが、これは夫婦間や子育て、家族間なんかにも有効な話です。旦那さん奥さん、お子さんにも。人として習慣化してしまいましょう。すべてのマネージメントする方に幸あれ!

サポートいただけたいた方は仲間と思って日々精進しようと思います。とりあえず、ビールを買って乾杯させていただきます。