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今月のスキルマトリックス公表企業(2019年3月株主総会開催)

以下の投稿でも述べていますが、スキルマトリックスの公表及びその内容の向上について日本企業に期待しています。社外や女性といった外形的な基準だけでは必ずしも取締役会の多様性を促進するには不十分で、それぞれの取締役の持つ素養・経験がバランスよく取締役会の議論に活かされるべきと考えているためです。以下では今月(2019年3月)に株主総会を開催した企業で、その招集通知にスキルマトリックスを公表した企業を取り上げます。

荏原製作所は早くからスキルマトリックスを公表している1社ですが、今年も3期連続で公表しています。取締役に求めるスキルとして1)法務・リスク管理、2)人事・人材開発、3)財務・会計・資本政策、4)監査、5)企業経営・経営戦略、6)研究・開発、7)環境、8)社会、9)内部統制・ガバナンスの9つを挙げています。

昨年に続き2度目のスキルマトリックス公表となったのはヤマハ発動機です。昨年は取締役に求めるスキルとして1)企業経営・専門的知識、2)製造・技術・研究開発、3)営業・マーケティング、4)財務・ファイナンス・M&A・IT、5)ガバナンス・リスクマネジメント・人事、6)グローバル経験の6つでした。今年のスキルリストでは4)が①財務・ファイナンス・M&Aと②IT・デジタルと分けて記載され、5)についても①人事・労務・人材開発と②法務・リスクマネジメントに細分化され、改善がみられます。

今年からNISSHAがスキルマトリックスを公表を始めました。元の会社名は日本写真印刷ですが、現在は印刷が売上高に占める割合は7%にとどまっており、スマホ・タブレット向けタッチセンサーなどが主力事業となっています。同社のマトリックスでは属性と期待する知見・経験に分けており、属性では性別及び独立性を取り上げています。期待する知見・経験では1)企業経営者の経験、2)海外駐在の経験、3)経営戦略・事業戦略、4)生産・技術・研究開発、5)金融経済・財務・ファイナンス、6)大学院修了の6つを挙げています。


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日本サステナブル投資フォーラム運営委員 青山学院大学非常勤講師 近著に『ビジネスパーソンのためのESGの教科書 英国の戦略に学べ』 ※執筆者の個人的見解であり、日本総合研究所の公式見解を示すものではありません。
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