見出し画像

仕事で「失敗」しなくなったら要注意

仕事での失敗、したくないですよね。また何かやらかしてしまったかと思うと、胃が痛くなります。しかし、仕事で「まったく」失敗をしなくなったとしたらどうでしょうか。それは理想的だといえるでしょうか。多分、違うと思うのです。

ここでいう「失敗」は、不注意からくる単純ミスのことではありません。本稿では、「何かしらのチャレンジした上での失敗」のことを失敗と定義したいと思います。だから、まったく失敗がない仕事というのは、チャレンジをしていない結果だということになります。

そう定義すると、失敗すること自体は、すべてが悪いことだと言い切れなくなります。むしろ長期的な観点から見た場合は、まったく失敗がないことは大問題です。難しいことに挑戦しておらず、好奇心やクリエイティビティといったものが発揮できていない証拠だからです。


とはいえたとえば経理部門や社内システム部門などにおいては大きな失敗は許されない、という反論があるかもしれません。そういうことではなく、ここで指しているのは通常業務におけるミスではなく、たとえば難しい業務改革にチャレンジした上での失敗、というようなことです。

大きな業務改革に失敗したような場合、それも、自分から問題提起して率先して手掛けたケースの場合、「あいつ、余計なことしやがって...」という周囲や関係者の気持ちも相まって非難轟々、という結果になるかもしれません。

しかしながら、そうやって失敗したことを一時的には批判されたとしても、将来に向けた大きな改革をしようという試み自体は組織のためにはかならず必要なはずです。誰も何も改革しようとしなくなったら、その会社の成長は完全に止まってしまうことでしょう。

事業や業務の改革プロジェクトなんて、そんな簡単にはうまくいかないものです。失敗や中途半端な結果に終わってしまうことも多々あるでしょう。しかしながら、その失敗の経験こそが重要です。それらの失敗の数を積み重ねた結果、それが重要な知見となり、最終的な成功に至るものなのですから。

かつ、個人の成長にとってもそのような挑戦は重要です。リスクを取り、失敗するかもしれないことを前提にしたチャレンジがなければ、人は大きく成長することができません。絶対に失敗しない道だけを選んで得られるのは、単なる「慣れ」だけです。

僕の周りを見渡しても、「チャレンジ」と「失敗」をたくさん繰り返した人ほど、明確にかつ圧倒的に成長しています。

(参考記事)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA08AVM0Y3A200C2000000/


今いる環境はベストだといえるか?


適切な「失敗」の数を増やすためには(そしてその失敗から成長するためには)、2つの観点でいま自分のいる環境を測定してみる必要があると考えています。


観点その1
自分の手掛けている業務に、さらなる挑戦の余地はあるか?

自分が「ベテラン」になったと感じる状況。そして、失敗することなく仕事を「回せて」しまっている状況。これは一見望ましい状況なようにも思えますが、かなり注意が必要です。

以前にツイートしたのですが、「専門性の追求」は「安住」と紙一重であるということです。

専門性の追求は大切ではありますが、「他のことを新たに手掛けるのが億劫だから」という理由で、消極的にひとつの道のみを選んでいることはないでしょうか。もし将来、その分野がまるごとなくなるとどうなるでしょうか? 新技術や、AIには絶対に置き換わらないと断言できるでしょうか?


もし自分がコンフォートゾーンにいると感じたなら、環境を変えてみることが重要です。社内異動、複業へのチャレンジ、そして、最終手段としての転職という道もあります。つねに挑戦できる場に自分を置き続けることは、キャリア構築にとって非常に重要なことです。

観点その2
失敗が過度に大きい減点になってしまう環境ではないか?


これまで多くのビジネスパーソンのキャリア相談に乗りましたが、新しい提案が会社に受け入れられず、かつ挑戦の結果の失敗を過度に責められるような組織にいる場合、個人としての成長が難しくなってしまう様を多く見てきました。とても残念なことです。

組織が個人に与える影響力というのは、自分が自覚している以上に大きいものです。保守的すぎる環境に長くいる場合、気づかない内に、自分自身が超保守的な考えに染まってしまうことが大いにあり得ます。

少しでもそのような環境にいると感じている場合は、もっと自分にとって適切な環境に移ることを検討することも重要でしょう。「どういう環境で仕事をするか」は、個人のキャリアにとって決定的な要因になります。



大切なのは、「失敗」を過度にマイナスに捉えないという心構えです。適切な数の失敗を重ねることは、自分の成長にとってかならず必要です。

そもそも、組織で仕事をやるというのはそういう意味も大きいはずです。個々の失敗を補完しあえるからこその組織です。なのに、もしその組織が「失敗が許されない」環境なのであれば、組織で仕事をするデメリットの方が大きくなってしまいます。

自分が、いつもちゃんとチャレンジできているのか。そして、ちゃんと失敗しているのか。そのことを、いまいちど振り返ってみることが重要だと思います。

////
Voicyで、この内容についてさらに掘り下げました。よろしければぜひお聞きください!


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?