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小泉進次郎環境相で、カーボンプライシングは進むか

9月11日に、第4次安倍晋三内閣は内閣改造を行い、小泉進次郎氏が環境大臣として初入閣した。環境大臣というと、省庁の並び(建制順)も後ろの方で、軽量級と思われがちだが、決してそうではない。

最近では、原発問題も扱うし、地球環境問題も所管する。小泉環境相が地球環境問題で決断を迫られる時が来るかもしれない案件として、カーボンプライシングがある。

地球環境問題の中では、使い捨てプラスチックも話題になっているが、これは利害対立があまり大きくないから、大臣の手腕が問われるというほどのものではない。

カーボンプライシングとは、炭素の価格付けのことである。温室効果ガス、とくに二酸化炭素(CO2)に価格をつけ、企業や消費者に対して排出量に応じた負担を求めることを通じて、CO2の排出削減を促す施策である。

カーボンプライシングに関する政府による施策としては、排出量取引と炭素税が挙げられる。中でも、炭素税は一つの焦点である。炭素税は、二酸化炭素の排出量に対して課す税である。課税することで、その排出削減を促すことが狙いである。

わが国には既に、炭素税に該当する税がある。それは、地球温暖化対策のための税(温対税)である。

今後、この温対税を拡大する形で実現するのか、それとも新たな枠組みで炭素税を課すのか。経済界には強い反対があるだけに、実現は容易ではない。環境大臣としての腕の見せ所になるだろう。


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土居 丈朗(慶應義塾大学経済学部教授)

東京財団政策研究所上席研究員を兼務。近著『入門|財政学』日本評論社刊/ 東洋経済ONLINE「岐路に立つ日本の財政」http://j.mp/TYKOLTD / Yahoo!ニュース個人「経済財政の核心に迫る」http://j.mp/Ytdoi

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