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繰り返す危機

日本経済新聞や日経電子版で新連載「逆境の資本主義」が始まりました。格差拡大や環境破壊など資本主義のゆがみが世界で表面化しています。これまでの雇用の枠組みを越えた働き方で、新しい競争も始まっています。新連載では、資本主義の歴史を振り返りつつ、いま起きている課題、それらにどのように対処すべきか、その未来を考えます。連載記事に加え、グリーンスパンFRB元議長ら識者へのインタビューのほか、アニメーションを使った解説動画などもご覧になれます。今週からデジタル部門の編集者が新連載記事を紹介していきます。

第1回は「さびつく成長の公式」です。自由競争の勝者が富を生み、それが社会全体に広がるという資本主義の常識が通じなくなっている現場に迫りました。

増加する車上生活者や待遇改善を求めるストライキ――。米国では資本主義のひずみが広がっています。経済成長のけん引役が製造業によるモノの大量生産から、デジタル化による知識や情報に移ったことで、富の偏りが生じていることを紹介。身近に感じにくい資本主義の変質をデータとビジュアルを使うことでわかりやすく解説しています。

また記事では、米国経済の象徴だった株主第一主義も修正を迫られ、「企業は株主のために利益を稼いでいればいい」といった米国型の資本主義が転換点にさしかかっていると指摘します。資本主義の危機は、株式市場や企業活動にまで広がっています。詳しくは記事をご覧ください。

一方、英歴史学者のファーガソン氏は「資本主義ほど人間の存在の問題を解決した体制はない」と語ります。何度も危機を経験してきた資本主義。今回の危機をどう乗り越えるのか。次回以降、資本主義の変質と課題に迫ります。

連載記事に関連するグリーンスパンFRB元議長ら識者へのインタビューは以下から読むことができます。

そもそも資本主義って何? 資本主義についてイチから学びたい方はアニメーションをご覧ください。

(デジタル編成ユニット 島田貴司)