財政政策の限界も直視せよ



金融政策に限界があるという主張は、私も賛同します。

「中銀が構造的な需要不振に直面し、物価を押し上げたい場合には、信用供与(貸し出し)を拡大し、債務を増大させる方向に誘導するだろう。だがその結果、物価の上昇は実現できない一方で、債務危機を招くという事態に陥るかもしれない。つまり、インフレを起こすどころかデフレに陥るということだ。」

信用与信を提供している中央銀行のバランスシートに、我が国の場合は、リスク資産を積み上げている。これは良いわけがありません。インフレを起こすどころかデフレに陥いた先には、通貨の番人が信用を失うというハイパー・インフレのリスクが潜めています。

ただ、

「民間部門が投資したがらなければ、公的部門がやるべきだ。」

というところからは、疑問が湧きます。直ぐに財政に解決策を求めることは、そもそも何故「民間部門」が投資したがらないのかという重要な課題のWHYの深化がないからです。

「中銀に依存した金融政策は、長い目で見ると、むしろ問題を悪化させる。必要なのは他の政策だ。今こそ財政政策から始めるべきだ。」

いやいや、財政政策の悪影響も吟味しなければ、同じことになります。現状の対処、食いつぶしで、世の中の将来世代に「よりよい明日」を残さないからです。財政を活用するのであれば、あくまでも、それは未来への長期投資。この大事な視点が欠かせないと思います。

そういう意味で、財政支出を官民連携の投資に活用することは、色々な課題があるものの、検討すべき政策です。

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