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イギリスのロックダウン解除は可能なのか

どこの国の状況も左程変わらない。イギリスではワクチン接種率が成人の75%を超えたという発表があったから、集団免疫の獲得がほぼ得られているのではとの羨望の反面、インド型ウイルスへの警戒が強まる中で、ロックダウンを緩和していいかどうか、悩ましい状況にある。

ジョンソン首相の発言も一貫しているように見えない。「現時点で(6月21日にステップ4(コロナ規制前に状況に完全に戻る段階)にシフトする)計画を変更せざるを得ないデータは示されていない」と述べる一方で、「待つ必要があるかもしれない」と述べたのが5月27日。6月2日には「慎重に対応する必要がある」とステップ4への進展への疑念に重きを置いた発言にシフトした。

ボルトンなど一部地域では感染者と入院患者が着実に増えており、更に悪化する状況を招けば、地域別ロックダウンなどもちらつく。ジョンソン首相が即座にインドからの入国を止めなかったことに対する不満と批判は相当膨らんでもおり、ステップ4に進んだ後に再ロックダウンするリスクを考えれば軽々に解除できない。

ワクチン接種率があがっても、何が正しいのかわからない情報が錯そうもしている。「ワクチンは二回打たなければ効果がない」という当初の説明から、「アストラゼネカもファイザーも一度受けたら耐性があがるのだ」という報道になっているし、英国では一回目と二回目の接種は12週間あけるとしていたのが、8週間に短縮する方針に変わった。科学的な根拠でなく、スピードアップのためだけに方針転換されたのだろうか。翻って日本では3週間で二回目が打たれている。何が効果的で正しいのだろう。

一方、英国から観光目的で渡航できる国のリスト(Green List)が更新された。欧州諸国が一部加えられることが期待半分で待たれていたが、結局追加される国はなかった。それどころか、現在Green Listに含まれているポルトガルが削除される模様で、規制強化である。

景気は強めに推移、インフレ率は上昇局面で、金融政策は緩和維持、という組み合わせも世界ほぼ共通で、イギリスでもそれが確認できている状況にある。しかし、述べてきたように、6月21日に迫るロックダウンからの解放につき、どう決断するか、相当悩ましい状況にある。早まって、再びのロックダウンになるリスクを考えれば、先送りしかないのではなかろうか。14日の結論に注目である。

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