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見せかけのプレゼンテーションの末路。。

みなさんこんにちは、澤です。

前回の記事も、とてもたくさんの方に読んでいただいてうれしいです!

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まずはこの記事。


いやーー、本当にこの人は色々とドラマチックですねぇ。
起業のアイディアとしては、実に画期的で素晴らしかったし、人類のさまざまま疾患の脅威を大きく改善することが期待されました。
残念だったのは、全部ウソだったってことだけど。
事件の概要は、日経ビジネスのこちらの記事を読むとわかります。


2013~2014年にかけて、エルザベス・ホームズ被告は時代の寵児としてもてはやされまくってました。
ビジネスアイディアも素晴らしく、ウォルグリーンズとの提携など、世間の信頼を獲得するには十分な要素がありました。
そこに持ってきて、このエリザベス被告のプレゼンスキルは大いに役に立つことになります。
US在住の友人も「彼女のプレゼンは、多くの女性のお手本になるから見た方がいい」とボクに教えてくれました。

プレゼンテーションの講師をさせていただく立場として彼女のプレゼンを見ると、確かにこれは参考になります。
いくつかピックアップして解説します。

<低めに抑えた声のトーン>
女性は、男性に比べると声のトーンが高めです。
それをそのまま生かす手もありますが、起業家としての威厳を出すという効果を狙う際には、少し低めのトーンで抑えると、説得力のある話し方に見せることができます。

<しっかりと取られる「間」>
寸前まで話されていた内容を脳内に「染み込ませる」ための効果があります。
「これを覚えて帰ってほしい」というフレーズの後は、少し間をおくと脳内に残りやすくなります。

<効果的な手の動かし方>
話すトーンとペースをしっかりと合わせ、視覚と聴覚の両方にリズムを与えてくれています。

<絶妙な視線の配り方>
目を泳がせることなく、でも多くの人としっかり視線を合わせるような視線の配り方をしています。
元々の目力の強さが遺憾無く発揮されてます。

<自信を感じさせる立ち方>
片足にやや体重をかけ、少しだけ体感を斜めにしているせいで、リラックスした雰囲気を出すことに成功しています。
ほんの少し前屈みになることで、相手に「語りかけている」という視覚的効果もあります。

<説得力を与える表情>
真剣な眼差しとキリッとした表情をキープして会場に緊張感を与えつつ、時折ふっと笑顔を見せることで弛緩の時間を作っています。

実によくできてます。
天性の才能もあるでしょうし、多くの練習もしたのかもしれません。
唯一かつ最大の難点は、ウソだったことです。
そして、この人のすごいところは、ウソであることを微塵も感じさせないプレゼンができてしまうことなんですよね。

ボクがプレゼンテーションを教える時には、「自分がまず扱うトピックを心から信じましょう」と伝えています。
心から信じていれば、表情に自然と自信が出てきたり、頭が真っ白になったとしても正直な言葉が口から出てきたりするものだからです。
心から信じていないことは、自信を持って語れませんし、あちこちに迷いが出てきます。
視線が泳いだり、言い切りができなくなったりするのは、プレゼンの題材のことを本当に信じていないせいだったりします。

「プレゼンテーションがうまくできるようになりたい!」と思う方はたくさんいらっしゃいます。
そういう方々は、このエリザベス被告のように「一見かっこいいプレゼン」を見て、それに憧れて・・・というパターンが多いように感じます。
でも、最も大事なことは「嘘偽りない話をすること」です。
人を騙す話を上手くしても、人生は豊かになりません。
会社での仕事においては「自分が欲しくもないものを売らなきゃいけない」とか「特に興味はないけど説明しなくちゃいけない」といったシーンもあるでしょう。
そんな時は、「どこか一部分でも、信じられるポイントはないか?」としっかり観察してみることをお勧めします。
全部は無理でも、ひとかけらくらいは心から賛同できるものを見つけられるかもしれません。
その努力を惜しまない人こそが、本物のプレゼンターとして尊敬されるのです。

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