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災害時のモノ不足への秘策とは?

10月に日本を襲った台風19号が過ぎてから1カ月になろうとしています。台風が各地に残した大きな爪痕は、いまだ癒えることがありません。被災された方にお見舞い申し上げるとともに、一日も早い生活再建を祈っております。

なぜ機能しなかったのか

今回の台風では、東日本を中心にコンビニエンスストアやスーパー、ホームセンターから、瞬く間にインスタント食品や防災用具がなくなったことが話題になりました。1996年の阪神大震災や2011年の東日本大震災で社会のライフラインとして存在感を高めていたにもかかわらず、今回はなぜ機能できなかったのでしょうか。下記の記事では、その背景を解き明かしています。

一時的とはいえ、コンビニという都市インフラが機能停止を余儀なくされ、大都市の生活基盤の脆弱さがあぶり出されました。ここでは記事とは別の角度から、災害時のモノ不足の「秘策」をご紹介したいと思います。

自然にできる災害時の備え

それは年に何回か、キャンプに行くことです。何回も行けなければ、1回でもいいかもしれません。調理用具や簡易食器、火おこしの道具、ポリタンク、寝袋、ランタンなど、キャンプに必要な道具は、ほぼそのまま防災用具になるのです。

いつ来るとも分からない災害に備えて防災用品を整えておく、というのは簡単そうに見えてなかなかできることではありません。ただ、年に何回かキャンプに行くとなれば、自然と道具を揃え、メンテナンスをすることになります。キャンプに行くことは、災害時の備えをすることにもなるのです。

収納の工夫にも感心

キャンプ用具の優れた点は、様々な機能を持ちながら、実にコンパクトに収納できるよう工夫を凝らされているところです。それでいて安価なものもたくさんあります。機能美というほどにほれぼれとするものも少なくなく、ついついいいモノを揃えたくなってしまいます。

年に何回か、少しの不便を我慢しながら大自然を満喫し、野生に近づいてみる。缶詰や乾パンなどなど保存がきく食品も用意しておく必要はありますが、キャンプで災害時の備えもできるとしたら、儲けものだとは思いませんか? これまであまりキャンプになじみがなかった方、ぜひ一度試してみてください。まずは必要最低限の道具だけ揃えるところから始めてみては。

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今日ご紹介した日経電子版のコラム「Nikkei Views」は、編集委員が日々のニュースに対応し、タイムリーな解説をいち早くお届けするものです。激動する国内外の経済、市場、企業活動から政治、社会問題に至るまで、独自の切り口で多面的な見方を提供しています。

(日本経済新聞社デジタル編成ユニット・太田順尚)