「日本茶を淹れて飲む」からはじめるやさしい時間。
2021年1月もあっという間に後半戦。例年よりも断然「年末年始感」が少なく、ゆったりすごす時間が短かったような気がします。
今年も、日経COMEMOのKOLとしてコンスタントにコラムをお届けしていきたいと思ってますので、何卒よろしくお願いします。
2021年一本目のテーマはこちら。
コロナ禍によって、自宅ですごす時間が爆発的に増えた2020年でしたが、2021年もまだしばらく「自宅で多くの時間をすごす日々」が続きそうです。
その流れを受けて、パナソニックが「在宅時間を楽しむ」をコンセプトにした家を発表したのはとても面白い流れだなーと。
パナソニックは毎年開催している「くらし体感スクエア」で「『間』のある家」を発表した。家庭で過ごす時間が長くなったwithコロナ時代に対応し、仕事も遊びも家で楽しむことを想定したコンセプト住宅だ。玄関を入ったスペースにあるタッチレス水栓、センサー付きの照明器具など、非接触デバイスも随所に活用している。
(中略)
「間」のある家の監修は、医学研究者・医学博士の石川善樹氏、設計はトラフ建築設計事務所(東京・品川)、スタイリングはインテリアスタイリストの作原文子氏が手掛けた。
オンライン開催を決めたのは20年3月のこと。同時に、提案型のコンセプト住宅の内容を方向転換し、石川氏に依頼をかけた。その時点で、新型コロナウイルス禍により、仕事や映画鑑賞などさまざまな要素が家庭に入ると分かっていた。そこで、住宅と非住宅のボーダーレス化や、家庭におけるウェルビーイング向上などをキーワードに、コロナ禍の暮らしに着目した「間」のある家というコンセプトが生まれた。
「間」のある家は、一般的な住宅の広さである約70平方メートル。円形の建屋の中央に円形のスペース「間」を配置し、そこからキッチンやバスルームなどが放射状に広がっている。この特徴的な間取りは、トラフ設計事務所によるものだ。中央の「間」を通ることで気持ちを切り替え、外出機会が激減したコロナ禍での生活にリズムをもたらす。
「間」のある家、とても素敵ですよね。住んでみたい…!!
もちろん、「家を買う」のは人生でトップクラスに高い買い物なので、「間」のある家を買う、というのは誰もができることではないですが、日々の暮らしや生活の中に「間」=「余白」を意識的につくっていく、ということは自分自身のウェルビーイングを維持・向上させる上でとても大切なことだと思っています。
以下👇は「在宅ワーク」を成功させる秘訣というテーマで講演した際のスライドですが、移動時間のない在宅勤務の場合、意識しないとスケジュールが会議で埋め尽くされてしまうなど、余白が全くなくなってしまいがちです。
「余白」をつくり、自分にとっての「やさしい時間」を生み出していく営みを大切にすることが、「個のサステナビリティ」にとってはとても重要なことだなーと。
僕自身、過去余白のない日々に追われ続けた結果、メンタルを崩してしまったことがありました。
余白のない、サスティナブルじゃない働き方を続けていた結果、徐々にメンタルが蝕まれていってしまったんですよね。
この経験があってから、日常生活の中に意識的に余白をつくって、自分のメンタルをキープし続けるようになりました。
コロナ禍の中でも、瞑想やら散歩やらいろいろな方法で「余白づくり」をしていたのですが、中でもいちばん良かったなーと思うのが「日本茶を急須で淹れて飲む」ことです。
U-29ドットコムで岩本涼さんをインタビューさせてもらったことがきっかけで「日本茶」の魅力に取り憑かれました。
狂ったようにECサイトで全国各地から日本茶の茶葉(煎茶・ほうじ茶・玄米茶などなど)を買い集めました。あまりにも毎日宅急便で茶葉が届くので「家を茶葉で埋め尽くすつもり?!」と妻に怒られるほど。笑
言わずもがなですが、急須で淹れた日本茶は美味しさも香りもペットボトルのお茶とは段違いです。言うなれば、缶コーヒーとコーヒー豆から淹れたコーヒーくらい違います。もちろん、ペットボトルのお茶も手軽に飲めて素晴らしいのですが、茶葉から淹れた日本茶は本当に美味しいのです…。茶葉ひとさじで3回(3煎)淹れることができるので経済的なのも良いですね!
そして僕が「急須で淹れる日本茶」が好きなのは、もう一つ理由があります。
それは、日本茶を淹れて飲んでいるひとときに「間」や「余白」を感じられるからです。
お茶の淹れ方はこちら動画の通り、
①お湯を沸かす(電気ケトルでOK)
(②湯ざましにお湯を注いで80℃くらいまで冷ます)
③急須に茶葉を入れる
④80℃のお湯を急須に注ぐ
⑤1分ほど待って茶葉を蒸らす
⑥湯のみにお茶を注ぐ
⑦注いだお茶を飲む
という流れです。
※②のステップが面倒なので、温度設定できる電気ケトルを買って80℃に設定して沸かしてます。
お茶を淹れて飲む、この一連の流れを繰り返しているうちに、あることに気付きました。
「これ、瞑想した時の感覚に似ているかも」
「お茶を淹れて飲む」という営みの中に、束の間ではあるけれど、ほんの少しの「余白」を味わうことができて、心と頭がリフレッシュされる。そんな感覚。
「これって、もはや瞑想なのでは?」て思って調べてみたらありました。お茶の瞑想。
ロサンゼルス発祥のオーガニックティーブランド「Art of Tea(アートオブティー)」の創業者で、マスターティーブレンダーであるスティーブ・シュワルツ氏は、「8 Minute Digital Detox with Tea(お茶で8分間のデジタルデトックス)」を提唱しています。8分間、スマートフォンなどのデジタル機器から完全に離れて、お茶に集中することで、心の集中(マインドフルネス)を実行する、というものです。具体的には、以下の手順で取り組みます。
1. お湯がくつくつと沸くのに耳をすます
2. お気に入りの茶葉を選んで、茶葉がお湯の中で踊るのを観察する
3. 五感を最大限に使って、お茶を淹れることに向き合う
「8 Minute Digital Detox with Tea(お茶で8分間のデジタルデトックス)」は、日々忙しく過ごしている人にとって手軽にできる「ながら瞑想」の一つとして、とてもオススメなので、ぜひやってみてくださいね!
僕のおすすめの茶葉や急須、湯のみなどはこちらにまとめてみたので興味がある方は見てみてください!
ちなみに、お茶の世界にハマったこともあり、2021年は「茶道」を学ぶことにチャレンジしてみようと思ってます。きっといろんな気づきや学びがあると思うので、今からとっても楽しみです。
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