コロナ過もあり、オンラインでの婚活が活況のようです。

これは私の直感とは異なるのですが、オンラインを通じて知り合った結婚は、それ以外の出会い方と比べて、実は離婚率が低いことがわかっているそうです。

シカゴ大学のジョン・カシオポ教授が率いる研究チームが、2005年から2012年のあいだに結婚した2万人近くの夫婦を調査したところ、そのうち3分の1以上の夫婦がネット上で出会って結婚していたそうです。

さらに調査対象者の中で、すでに別居か離婚をしていた人の割合は、

直接対面で出会った夫婦：7.7%
ネット上で出会った夫婦：6%

でした。

直接出会った夫婦が不仲になる確率は、ネットで出会った夫婦よりも1.3倍も高いことがわかりました。

別の調査では、SNS・マッチングアプリで出会った4000人と、学校・職場・友人の紹介・パーティーや合コン・バーやクラブで出会った8000人に、結婚後の満足度を確認しました。

結果は、

SNS・マッチングアプリ： 高
学校・パーティーや合コン： 中
職場・友人の紹介・バーやクラブ： 低

となりました。

これらの調査結果から、ネットで始まる出会いは満足度が高く、長続きすることがわかったのです。

その要因を考察すると、SNSやマッチングアプリの効能は、出会うことのできるパートナー候補の数を大幅に増加させてくれることと、わざわざ会わなくても事前に相手の情報を入手できることにありそうです。

ある尊敬する人生の大先輩から、「長年連れ添った妻とは今でも仲良くしているが、もう一度若い時に戻ることができるなら、違う相手と結婚したい。長く暮らすうちに、趣味や好きなことがあまりにも違いすぎることに気付いて。。。」という話を伺ったことがあります。

この話の原因を考えてみると、たとえば、友人の紹介で出会った人の、素の性格や本当の趣味を把握するのは簡単ではないことが思いつきます。好みのタイプで感じが良く、お付き合いをして結婚したとしても、素の相手を知るのは、その後になることが容易に想像できます。

大勢の友達とワイワイ楽しむのが好きな人もいれば、できるだけ自分の時間を確保したい人もいます。クラシック音楽が好きな人もいれば、ポップスしか興味のない人もいます。人の性格や趣味趣向は、多種多様です。

何も同じ性格である必要はありません。しかし、自分の人生の伴侶として好ましい相手のイメージは、誰でも持つことができるはずです。多くの選択肢の中から、飾らない情報に基づいて選ぶことができれば、結婚の成功確率は高まるということなのでしょう。