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中国電気自動車業界大不振、遅れて参入した不動産大手「恒大」のみ投資拡大、夢の500万台計画は達成可能か?

恒大集団は、万科、碧桂園と並ぶ中国不動産最大手である。創業者・許家印は、アリババ・馬雲、テンセント・馬化騰とともに、中国富豪トップ争いの常連だ。日本のサッカーファンには、強豪チーム「広州恒大」のオーナーとして知られている。

その恒大は許家印の陣頭指揮のもと、2018年から“造車(自動車製造)の旅”を開始した。すでに自動車市場全体が低迷する中、この判断はどうだったのだろうか。

2018年9月、恒大集団は、広匯集団に145億元を出資し、発行済み株式の41%を握った。同集団は米国と合弁の、世界規模の自動車販売とサービスの会社の中国法人である。

年が明けた2009年1月、恒大は9億3000万ドルを投じ、サーブの親会社、スウェーデンNEVS社の株式51%を取得した。同社は中国天津工場で、すでにEVを生産、上海工場の建設にも着手していた。

2月には、電気自動車の新会社「恒大国能新能源汽車有限公司」を設立した。資本金は20億ドルである。この後、同社は、4社の自動車関連全額出資子会社を設立している。

また2つの生産拠点、広州工場に1600億元、瀋陽工場に1200億元を投資すると発表した。

さらに9月末には、ドイツのFEV 集団、EDAG集団、IAV集団、オーストリアのAVL集団、カナダのMAGNA集団と提携し、15タイプの自動車開発、共同研究を行うと発表している。目標は将来的に年産500万台の電気自動車を生産することだ。そして5年以内にその基礎を完成させる。そのための提携である。

500万台といえば、トヨタ、フォルクスワーゲン、ルノー・日産・三菱の世界トップクラスの半分である。2019年、注目の的だったNIOの苦境など、電気自動車を取り巻く環境は悪化する一方なのに、新参の恒大1社だけが、別の方向へ突進しているような構図である。

実現にはだれもが懐疑的である。不動産業界の頭打ち、許家印の野心、どうしても第二の収益源が欲しい、などと外野の声はかしましい。ただし許家印に中国の夢を見る向きも無くはない。中国では事業意欲が尊重される。5年後、恒大の電気自動車事業はどうなっているだろうか。楽しみである。

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中島嘉一(プラスチャイナ CEO / 36Kr Jap...

プラスチャイナ株式会社CEO / 中国スタートアップ専門メディア 36Kr Japan 顧問 / 23歳から10年中国滞在 / 上海で起業 / 日経COMEMO KOL / NewsPicks注目ピッカー

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