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マーケティング担当者が参加すべき「賞」や「イベント」:上半期

 前回の私のnoteの寄稿では、コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)を紹介した。その後も、多くの報道があり、ビジネスパーソンの皆さんは、さまざま考えたのではないだろうか?

 私は、ソニーのEV参入には、大きな刺激をもらった。

「車の価値を『移動』から『エンタメ』に変える」

このような発想の転換が、まさに私たちが行うべき、デジタル・トランスフォーメーションであることを、学んだ。「トランスフォーメーション」に、デジタルを使うのであることを、再確認した。

 さて、このようにCESのような、ビジネス・パーソンが学ぶ場所は、数多くある。すべてを網羅できないので、今回は私の専門領域の「マーケティング」の領域で、注目すべき学習の場(「賞」「イベント」)を、いくつか紹介したい。CESで多くの方が学んだように、今年もグローバル・イベントの多くは、オンラインとの併用開催が多い。つまり、後は、あなたが参加する意思を持つかどうかだということも、付け加えておきたい。

 なお、イベントが多いので、今回は上半期編である。

2022/3/25 クリエイター・オブ・ザ・イヤー

 上期には、クリエイティブ系のイベントが多い。そして、最初に紹介する、「クリエイター・オブ・ザ・イヤー」は、日本広告業協会が主催する賞であり、この3/25には、2021/1/1~2021/12/31の広告のクリエイティビティについて、審査する。

 つまり、この賞を理解することで、2021年の広告のクリエイティブについて、俯瞰して感じることができるだろう。また、そのクリエイティブを生み出した、人やチームを知ることができる。

 この賞の受賞者では、上記の対談に登場している、岡 康道氏もその一人である。クリエーティブエージェンシー「TUGBOAT」を率いて、数多くの広告の企画に携わった。残念なことに、63歳という若さで、死去され、もう岡 康道さんの、新しいクリエイティブに出会えないかと思うと、残念である。


2022/4/7 ADFEST2022

 こちらは、グローバルのイベントである。この冒頭に紹介した、CESの取材を長年に渡って行ってくださっている、森 直樹氏も、このADFESTの受賞者である。

 海外の広告賞に学ぶ点はいくつかあるだろう。

 まず一つは、グローバルな広告の潮流を理解で切ることである。日本企業もグローバルでマーケティングをすることが多くなった今、世界の広告のトレンドを理解することは、世界の消費者を理解することでもある。

 そして、グローバルなマーケティングを行わなくても、近い将来、日本の多民族多言語の市場になる。例えば、アメリカでは、もはや英語が標準語かといえば、正しくは、「英語も標準語」くらいの状態だろう。そして、そのことは広告にも反映され、アメリカの広告には、ナレーションがないものが増えてきている。このような、世界の広告と、日本の広告の違いを理解することも、将来の日本でのマーケティングに、必要な知識だろう。

2022/5/20 One Show

 次に紹介する、One Showは、世界三大広告賞と呼ばれる賞である。日本では、Cannes Lionsが、有名であるが、三大広告賞の中で、一番早く開催されることが多く、広告賞の流れを作る賞でもある。

 ちなみに、世界三大広告賞のもう一つは、Clio Awardsである。

 このOne Showは、賞の対象になるカテゴリーが大変広く、下記のニュースにあるように、製品のパッケージも審査の対象になる。

 私が良く参考にするサイトは、実はOne Showの過去の賞のリストである。

 このリストを参考にしながら、マーケティング・コミュニケーションのヒントはないのか考えたりする。そして、敬意を払いたいのは、マーケティング関係者に、このリストを整理、公開し、私たちマーケティング関係者の学習の機会を与えてくれていることだ。ぜひ、有効に使いたい。

2022/6/16 日本マーケティング大賞

 上期のイベントで最後に紹介するのは、日本マーケティング大賞である。これは、日本マーケティング協会が開催している賞で、「マーケティング」そのものを審査する賞です。

 例えば、過去には、ペットボトル入りのコーヒー「クラフトボス」(サントリー食品インターナショナル)が、

ペットボトルを採用し、オフィスで働く会社員らが時間をかけて飲めるようにした。

という功績で、受賞している。

 マーケティングそのものや、それに関連するプロジェクトに焦点を当てる賞で、今後も継続して欲しい賞である。この日本マーケティング大賞も、過去の受賞リストを公開してくれている。マーケッターは、とても参考になるリストだろう。

 さて、以上が上半期である。ただし、まだCOVID-19の影響もあるので、それぞれのスケジュールは、公式サイトから、再度確認して欲しい。

 後編では、下半期の「賞」「イベント」をPick Upしたい。




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