見出し画像

6月はプライド月間!参院選の争点としても重要な多様性について考える

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。

Happy Pride! 6月はプライド月間と呼ばれており、みなさんがよく知っている企業のロゴが虹色に変わっているのを見かけたこともあるでしょう。世界中で大規模なパレードが開催されるなど、LGBT+の権利を啓発する月として知られています。

そもそも、なぜ6月がプライド月間なのでしょうか?

なぜプライド月間は6月なのでしょうか。その起源は1969年まで遡ります。1969年6月27日、LGBTがよく集まっていたニューヨークのゲイバー「ストーンウォール・イン」にて、不当な踏み込み捜査を行なった警察が客と衝突しました。これが「ストーンウォール事件」です。
実はストーンウォール事件以前にも、1966年にサンフランシスコで起きたコンプトンズ・カフェテリアの暴動(Compton’s Cafeteria Riot)などLGBTコミュニティによる抵抗はありましたが、このストーンウォール事件はアメリカで初めて全国的に報道された抵抗運動となりました。

コロナ禍の前年の2019年は、このストーンウォール事件から50周年という節目でした。私もなんとしても参加したいと思い、実際にニューヨークに飛んでパレードに参加してきました。マンハッタンの目抜き通りを一日中歩行者天国にして多くの方が参加していました(文字通り。本来は22時前には規制が解除される予定でしたが、盛り上がりすぎてスケジュールが遅延した結果、夜中まで規制が延長されました。日本では考えられないですね)。

※ 筆者撮影

日本でも近年では自治体による同性パートナーシップ証明書が発行されるなど、官民ともに理解が進んできたかなという印象をもっています。同性婚訴訟においても、札幌地裁では踏み込んだ判断が示されるなど歴史的にも重要な変化が生まれつつあります。

そのような流れの中で、6月20日に下された大阪地裁による判決はまたもや一歩後退とも言えるものであり、個人的にも非常に残念な内容でした。

同性婚を巡る一連の訴訟の中で、被告となった国側は民法上の婚姻制度の目的は「男女が子どもを産み育てる関係を特に保護するもの」と主張してきた。
これに対し、裁判所の判断は分かれた。2021年3月の札幌地裁の判決は、「子の有無にかかわらず夫婦の共同生活自体の保護も重要な目的」と、被告の国にくぎを刺した。一方、今回の大阪地裁の判決では「歴史的、伝統的に社会に定着している」と明確に否定はしなかった。
立命館大学の二宮周平名誉教授(家族法)は「結婚の目的が出産ならば、生殖不可能な場合は婚姻できないとしたり、離婚要件としたりすることになるが、そうした法的規定はどこにもない」と国の主張に疑問を呈す。

これは同性婚を一旦脇においておいたとしても衝撃的な内容です。要するに「子供を作らないのであれば結婚するな」と言っているのと同様であり、二宮先生が指摘しているように今ある仕組みをみても疑問が残る内容でしょう。

一方で、政府が最近閣議決定した男女共同参画白書においては、未婚や事実婚を選択する人が増加しており、離婚件数も年間20万件となっていることを指摘。多様化したことを「もはや昭和ではない」というキャッチーな言葉をもって表現しています。

政府は14日、2022年版の男女共同参画白書を閣議決定した。未婚や事実婚など人生や家族の姿が多様化したことを「もはや昭和ではない」と表現した。「さまざまな政策や制度が高度成長期のまま」だとも強調した。

このような中で参院選が公示されました。各党の政策をよく理解して、自身のスタンスを合う政党へ投票していただきたいと思います。特に若い方は「必ず投票」に行きましょう!

こうみるとなんとなくどの政党も多様性を重視しているように見えます。より端的な質問に対する回答が以下にまとまっていますので、こちらも参考になると思います。例えば「同性婚の法制化を実現しますか?」という質問に対しては、自民党のみが明確に「いいえ」と回答していることなどがわかります。

最後になりますが、結局のところ国会議員を選んでいるのは我々です。よって、投票にいかないという選択肢はないと思っています。暑い日が続きそうですが、期日前投票なども活用して少しでも多くの民意を反映させていきましょう!

---------
みなさまからいただく「スキ」がものすごく嬉しいので、記事を読んで「へー」と思ったらぜひポチっとしていただけると飛び上がって喜びます!

タイトル画像提供:Gugu / PIXTA(ピクスタ)

#日経COMEMO #NIKKEI

この記事が参加している募集

多様性を考える

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?