外国人労働者50万人受け入れでGDP+0.5%増加の可能性

そもそも、外国人労働者の受け入れ自体が経済の活性化に寄与するのかについての先行研究としては、SHIMASAW・小黒(2009)がある。この研究では、日本に移民がもたらす影響を定量化することを目的とした合計16の国や地域を使った大規模な動学的均衡モデルを提起し、年間15万人の移民流入が現世代のみならず次世代の福祉を飛躍的に向上させるシミュレーション結果を示している。

筆者が成長会計を用いて簡便的に試算した結果でも、外国人労働者が政府が目標とする50万人増えた場合、潜在GDPが+0.5%程度増加することになり、需給ギャップがプラスの状況であれば、実際のGDPにも押し上げ効果が期待できる可能性がある。

以上の結果に基づけば、外国人労働者の受け入れは、地方経済が直面する経済の停滞や財政の悪化、人口の減少といった問題の一助となりうる可能性もあろう。

しかし、外国人労働者の受け入れ自体には賛否両論もあり、そもそも国の在り方の根本にかかわる問題となるため、経済的な側面のみで議論することには限界があり、治安や文化の側面も含めた多角的な視点からの検討が必要ともいえる。

<参考文献>

SHIMASAWA Manabu・小黒一正(2009)「日本経済に移民がもたらす影響:多国間シミュレーション・モデル」RIETI Discussion Paper Series 09-E0-20

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37345620T01C18A1EA3000/

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