「二次元のキャラは不祥事を起こさない」-アニメビジネスのコスパの高さ

先日の日経COMEMOアニメビジネスNIGHT OUT、参加してきました。

とても熱量が高く内容の濃すぎるイベントで、登壇者の皆様の「参加費のモトをとって欲しい…!!!!」という熱意をビシビシと感じて感銘を受けました。

アニメ業界に関しては、ファンによる情報は膨大すぎる割にビジネスサイドの内情がなかなか出てこないので、予算額や数字などの生々しい情報に接触することができてとても良かったです(詳しい内容は生々しすぎるので、ここでは伏せておきます…)

6月に第2回も開催されるそうで、是非とも次回も参加したいです。超オススメです。

詳細なレポートはすでにCOMEMOのスタッフさんが執筆されていたので、気になる方はこちらをご覧下さい。

https://comemo.io/entries/7193

IT業界のノリでアニメビジネスに突撃すると死ぬことが分かった

私は長らくIT業界にいたので、プロトタイプを作っては改善する…といういわゆるアジャイルの開発プロセスが当たり前、最小コストで作って改善を続けるのが正義、それこそが効率の良いワークフロー!とこれまで信じて疑っていなかったのですが

アニメの世界のワークフローはその性質上、完全なる一方通行で後戻りができないウォーターフォール型とのこと。

確かに原画、着彩、と緻密に進行が進んでいくため、後から要件の変更が起こると一発でアウトだよな…と気が付きました。アニメプロデューサーや現場担当者は意思決定においてツメの甘さが少しでもあるとプロジェクトが速攻で立ち行かなくなる。

IT業界のプロデューサーの数倍シビアなお仕事なのでは……とお話聴いてるだけで胃が痛くなりそうでした。

もしこれからアニメ業界とお仕事をする機会があったら心して臨もうと思います。

二次元のキャラは不祥事を起こさない→確かに!!

イベント内では漫画・アニメなど二次元キャラを有効に活用したマーケティングのケーススタディが紹介され、キャラクターがマーケティングツールとしての驚異的なコスパの高さを誇ることを実感。

キャラを起用するメリットが色々と列挙される中でも、特に「二次元のキャラは不祥事を起こさない」という言葉が妙に心に残りました。

最近も事案が起こりましたが……

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2985890026042018CC0000/

いくら一流の芸能人・タレントであろうが、人間である以上、オイタをかましてしまうことは多分にありうる。「嫌われ芸能人ランキング」なども盛り上がっておりますが、生身の芸能人だと嫉妬を受けることはあってもキャラクターが対象である限り人間がネガティブな感情をぶつけることは少ない。

また現実のタレントと違って、キャラの設定当時から老いることもない。名探偵コナンなど10年前以上前の漫画やアニメが相変わらず人気だというお話がありましたが、時代の流れで衰えずにいつでもフレッシュな人気を継続できるのはこういった性質も手伝っているのかもしれません(やや飛躍気味ですが)。コナン、不祥事起こさないもんね…。

https://www.buzzfeed.com/jp/harunayamazaki/conan-movie-21?utm_term=.exrx5Y7PJ#.qgPe3OP7p

タレントビジネス・人気商売はその性質上、非実在のキャラでやるに限るのでは、とまで思ってしまいました。

最近はバーチャルYouTuber等も台頭しつつありますが、私も早く人間を卒業したい気持ちです。なお、復習としてイベント帰宅後にご登壇者の平澤直氏のインタビューを読んでおりました。

「時間を無駄にしたくない!!」とイベントのっけからいきなり本題に入られてましたが、版権管理部に所属し契約書を読み倒したのちにプロデューサーに……という平澤氏の出自の面白さなどはイベントでは語られていなかったので、次回参加予定の方は予習に読んでみると良いかも。

https://magazine.hackadoll.com/article/9

ついでに宣伝

私はアニメビジネスの業界ではなくメディアアート・デジタルアートの分野で活動をしているのですが、非実在のキャラクターを実在化・体験させる装置を開発しよう…と現在水面下で動いておりますので

ご興味のある方がございましたらぜひご連絡をいただければと思います(宣伝)

→   mojarin{at}gmail.com

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