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5年で2倍のミドルの転職 その背景と注意点とは

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。

近年、日本の転職市場に大きな流れがきています。これまで転職が活発な世代というのはいわゆる第二新卒(4年制大学卒を基準にすると概ね25−26歳)や30代前後でした。「転職は35歳が限界」とまことしやかに囁かれてきたように、35歳を超えてからの転職は苦労することが多かったと思います。

しかし、ここ最近では中高年の転職が活発化しています。転職者数自体はどの世代も全体的に増加していますが、20年度には41歳以上の転職者数が5年前の約2倍に増えています。

国内の転職は「35歳が限界」といわれてきた。年功序列的な要素が強い国内企業では、後から加わった中高年の活躍の場が限られるからだ。

しかし常識は変わり始めた。日本人材紹介事業協会がまとめる大手3社の紹介実績をみると、20年度には41歳以上の転職者数が約1万人と5年前の1.9倍に増えた。20~30代も増加しているが伸び率は41歳以上が最も大きい。41歳以上の内訳は40代と50代が大半を占めるとみられる。

背景には企業のリストラ(早期退職、希望退職)があります。21年にこれらを実施した上場企業は84社に上りますが、足元の失業率が増加したかと言うとそれほどではありません。成長企業や変革を求める企業が経験豊富な即戦力として中高年を求めるほか、平均年齢が若く急成長しているスタートアップも人材を求めています。自らも手を動かしながらマネジメントもできるミドル世代には魅力を感じる企業が多いのです。

一昔前であれば大企業からスタートアップに転職となると、大幅な給与減を覚悟しなければなりませんでした(その代わりにストックオプションを付与して上場以降に報いる)。ところが最近ではスタートアップによる大型資金調達も増えており、スタートアップ情報プラットフォーム「INITIAL」によると21年の国内スタートアップの資金調達総額は7801億円。ここ10年で最多となっています。

これらの資金は事業の成長に当てられており、ソフトウエア産業が多いことから大部分は人件費となります。つまり、成長を担う即戦力には高待遇で採用するようになったため、大企業からの転職をも受け入れることができるようになったというわけです(それ以外にも信託型ストックオプションを導入する企業が増えた等々の理由もあるかと思います)。

では、実際に転職を具体的に考える際に注意すべき点はなんでしょうか?

この点について書いた以前の記事は、大変反響がありました。

最後に転職を検討する際に必ず考えていただきたいことがあります。それは「今回の転職で実現したいことを、1つに絞る」ことです。

転職というのは人生の転機でもあり、非常に重い判断です。だからこそ、1回の転職ですべての望みを叶えようとしてしまいます。働きやすさも重要だし、年収も大事だし、在宅勤務を基本としたい、、、等々、検討すべきことはたくさんありますし、すべてを実現したい気持ちもよくわかります。

しかし、その中であえて「1つだけ」実現したいことを決めることで、いまの自分にとって一番重要視していることがわかります。

とても難しいことを言っているのは十分承知しています。しかし、短期間で成果を出すのに必要なことは、あれもこれもやることではなく「フォーカスすること」です。とにかく希望を全部出しきってみる、そこから3つに絞る。さらにうーーんと悩んで、1つに決める。人生にとって重要な決断だからこそ、このプロセスを活用してほしいと思います。

今月、わたし自身も転職を経験しました。半年の準備期間の間に様々なリサーチをし、いろいろな方に話を伺い、悩みに悩んで出した結論でした。今回わたしが実現したかったことは「グローバルプロダクトの開発チームに戻ること」でした。40歳で300名以上のチームを率いる国内大企業の執行役員から、当時18人しかいない米国外資系企業の日本法人に転職を決めたのは「グローバルプロダクトの開発を担いたい」という希望からでした。その後順調に成長したのはよかったのですが、徐々にマネジメントの比率があがりプロダクトチームから営業チームに異動することになりました。会社のカルチャーはよく、日本のチームも素晴らしいものでしたが当初の目的を完全に果たしたかと問われれば、やや不完全燃焼だなと感じました(コロナで在宅勤務をしていた影響もあり、自身の働き方について再考する機会が多かった)。

そして今回、縁があってまた希望を叶えるスタート地点に立つことができました。そもそもこの業界で働き続けているのは「インターネットというテクノロジーを活用して、人々の生活をより便利で豊かなものにしたい」からです。わたしもこの記事でとりあげた「ミドルの転職」ど真ん中(45歳)なわけですが、今一度初心に返って頑張っていこうと思います!(正直、全然ラクじゃないというか、しんどいんですけどね笑。でもそれも楽しいですよ!)


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タイトル画像提供:takeuchi masato / PIXTA(ピクスタ)

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