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異次元少子化対策、ガチよろしくお願いします。

 最近、少子化についての記事がめっちゃ出るんだけど、なんで突然こんなブームみたいになるのだ!?と思っています。

 出生数80万人を割った!と騒がれているけど、このペース、記事をみると、確かにここ1-2年のペースは激しく萎んでいるが、まあこうなる運命にあった、ということは明白でした。
  僕は、大抵の講演で、この日本の人口日ピラミッドを出します。これは数年前の数値ですが。

<日本の人口ピラミッド>

 "Populationpyramid.net"というサイトから引用しています。ここでは世界各国の人口ピラミッドがわかって実に興味深いのですが、こんな形をしているのですよ。こんな形ってのは、出生数がどんどん減っていく、ということで、このトレンドになることは20年前くらいから予想がついていたわけです。日本と韓国の人口ピラミッドは、他国と比べても、明確にやばいです。

 人口は過激に減るけどどうすんの!とずっと訴えてきた立場からすれば、今更何を言っているんだ!という思いは強くあります。まあ、僕が何を言っても政府に届くわけではなく、自分の力のなさを恥じるばかりですが。

 この人口ピラミッドに基づくと、日本の人口は当たり前ですが、人口はガンガン減っていきます。厚生労働省の「厚生労働白書」によれば、平成29年度版でいうと総人口はこんなグラフになります(古いのは、僕が新しい数字でリバイスしていないためです、、、すみません汗)

平成29年版「厚生労働白書」より

 これによれば、2065年には、日本の人口は1億人を割って90百万人レベルまで落ち込むとのこと。40年後と先ではありますが、それまで、「順調に人口は減少し続ける」わけです。そして、それは以前からわかっていたことです。なおここにあるように、生産年齢人口は、今すでに、5年で5百万人減少しています。もう、ずっと前から待ったなし、なんです。

 人口が減ってもいいじゃないか、ということですかね。しかし当たり前ですが、マーケットの縮小は、経済成長にも影響があります。下のグラフは、1956年から2018年の日本の経済成長と人口の推移のグラフです(これもリバイスをさぼっていて古いです、、、すみません汗汗)。青が経済成長率、ピンクが人口です。もちろんこれだけが全てではないとはいえ、やっぱり人口が増えている時は経済成長が大きく、人口が増えなければ経済も成長しない、という力は働きそうですよね。

(総務省「国勢調査」など)

  要するに人口問題は、日本の未来を考えるうえで、ものすごく大事な問題ですし、人口問題を解決するためには、少子化対策をしっかりとせねばいかんと。だからこその「異次元の少子化対策」ということなんだと思います。

 いいじゃないですか異次元。ちょっと遅すぎるようにも思いますが、とはいえ、やった方が絶対によい。しかも異次元の対策ですから。

 と思っていたら、岸田首相は、「子ども予算倍増!」と果敢に言っておきながら、「数字ありきではない」といきなり何を言っているかわからない状態になりました。前もありましたね。所得倍増は2倍ではない、みたいな。全くよくわからんのですよ。岸田さんは、「倍増」を「頑張る!」という言葉と捉えているようですが、圧倒的に違いますから。

 日本には色々課題があり、それを解決していくことにあれやこれや金を使わねばならないし、それを調整していくのは大変でしょう。ただ、少子化対策は、優先順位的には、国の根幹を揺るがす最優先課題だと思うのです。

 もちろん個の国民レベルで言えば、結婚するしない、子を産む産まない、の選択は自由だし、個人の選択は尊重されるべき。ですが、そもそも子を産んで育てたい、ということを思う社会にしていくことに、優先的に金を投入し、
「いや〜、子どもを産んで育てること不安だったけど、これだけサポートがあれば産みたいね!」
と思うようにしていくのが、ものすごく大事なことと思うのですよね。

 国政のやるべきことは、みんなの話を聞きながら、広く薄く金を配分する、ということではなくて、ここぞという国家の一大事にガーンと金をかけていくことなんではないかなと思うのです。まさにここ、じゃないですかね。

 異次元の政策で、難しいところを乗り越えていくことが何がなんでも必要でしょう。そうでないと日本終わっちゃいますから。だから「数字ありきではない」とか言ってないで、ガツーンとここで金を投じてほしいです。ガツーンと。

 とはいえ難しいのかな、とも思っていたのですが、いい手本がありました。GDP比4.7%を投じたハンガリーです。
 今の日本がざっくり家族関連支出がGDP比2%としたら、倍以上。つまりこれができればいいわけです。いいじゃないですか。異次元実現ですよ。やっている国があるんですからやれますでしょう。

「あきらめたらそこで試合終了です」
「断固たる決意が必要です」
スラムダンクの安西先生の言葉が聞こえてくるようです。

 岸田首相、ここは「断固岸田!」という決意で、ひとつ異次元の対策を心からよろしくお願いします。

 日本の未来のために、最優先事項だと思います。

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