
大人になって、数学を考えると不思議なことが見えてくる。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)副社長は、理学部数学科出身
皆さんの職場には、数学科出身の方はいるだろうか?そういう、私は、理学部数学出身だが、なかなか数学科出身の人に会わない。とあるときに、私がWebサイトのエンジニアだった頃に、他企業のWeb担当者に数学科出身の人が2人もいて、驚いたこともあった。それくらい、数学科出身者に会わない。
さらに、企業の経営者でとなると、とても稀な印象を受ける。大学の専攻と、その後のキャリアには、あまり関係がないとわかっていても、数学科出身の経営者に、あまり会わないことは、数学科出身だから、少し寂しくも感じる。
ところが、この記事、とても勇気づけられる。三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)副社長の亀沢宏規(57)さんが、なんと理学部数学科さらに、数学の大学院出身だと報じているのである。いるのだ。経営者にも数学科出身が。
数学の美しさ
この記事の中にも、
昨年の社内報が当時の亀沢の思いを映し出している。「数学がどう使えるかということよりも、数学の理論の美しさにひかれた」
「数学の美しさ」への言及がある。そして、数学を行っている人の多くは、「数学の美しさ」を感じ、言及する人もいる。科学なのに、美しいとはどういうことだろうか。
私の理解では、数学は、科学の共通言語である。そして、さまざまな事象や、現象を、一般化し、数式として表現する。そして、その表現された数式は、その問題の根源から離れて、抽象的な議論が利用できる。これが、数学の美しさではないかと思うのである。
ところが、残念ながら初等教育の算数では、この美しさまで、触れる経験を行いにくい。しかし、大人になって、算数を振り返ると、その数学の美しさと、小さな疑問が湧いてくる。これが、数学の面白さである。
ある点を1周すると、360度動くことになるけど
少し簡単な、不思議な問題を提示しよう。
上記の図形は、どれも黒い点の周りを1周回る図形である。しかし、3角形の内側の角度の合計は180度で、四角形は360度である。同じように、点を1周回っているのに、角度の合計が異なる。そう考えると、不思議だ。
実際に、この図形の周りを人形を置いて、動かしてみて欲しい。四角形では、人形の向きが最初と最後で同じになるのであるが、三角形では異なるのである。高校でならう、ベクトルという概念である。
このように、実は小学校でならった算数も、大人になって今考えると、小さな疑問があり、それが「数学の美しさ」への入り口かもしれない。
このような、論理は社会の事業、経営にも役立つはずだ。だから、数学科出身の経営者もいるのだろう。と、自分を納得させながら、そして自分を励ましながら、この記事を拝読した。
いいなと思ったら応援しよう!
