
「ゲームの3DCG映像会社から発展」 ANIMA代表 笹原氏インタビュー
COMEMO アニメビジネス Night Out vol.3では「アニメとゲームの融合」と題して、アニメ業界に急接近するゲーム業界について取り上げました。
https://comemo.io/entries/10468
このイベントの中で、アニメ業界とゲーム業界を繋ぐ・融合させる存在として3DCG制作会社の話題が上がりました。
しかしイベントには3DCG制作会社の登壇者は居なかったため、実態をさらに伺いたいと思い、
日本の3DCG制作会社のトップランナーの1社であるANIMA様の代表の笹原晋也様にインタビューをさせて頂きました。
http://www.studioanima.co.jp/about/
Q.まずはANIMAの成り立ちを教えてください
始まりとしては、
1997年
に兄とゲームの
3DCGのOP映像制作会社
として前身の有限会社を設立しました。その後、PS2の発売によりゲームの3DCGの需要が高まりました。
ゲーム内でユーザーの体験を向上させるために、3DCGを使ったムービーを挿入するようになった
のです。同時に
3DCG制作を教える専門学校が増え、人材の供給も豊か
になり始めました。やがで規模を拡大し、今の
株式会社アニマ
になりました。
ゼロ年代初めにはゲームの3DCG映像の最盛期
がやってきます。PS2ソフトの「鬼武者」「ファイナルファンタジーX」「メタルギアソリッド2」が流行した時期の頃です。
Q.ゲームの3DCG映像の最盛期はその頃だったんですね。意外な気もしますが、なぜでしょうか。
ゲーム自体の市場は、もちろんこの後も伸び続けます。
しかし、ゲーム自体も進化して
プレイ中のキャクターの着せ替え機能が増えて3DCG映像パートとの齟齬
が生まれたり(※着せ替えた後の見た目に合わせて制作するには相当なバリエーションが必要になる)、そもそも
プレイ中の映像クオリティーも高まった
ことで、綺麗な
3DCGパートを別に制作する必要性が下がってきた
ことが背景にあります。この結果、
ゲームの一本あたり制作費は高騰していったものの、中に含まれる映像制作費は低下
していきました。
Q.ゲームでの3DCGの需要が低下してしまった後はどのように事業転換したのでしょうか?
いち早く
遊技機の3DCG映像
を制作する方向に乗り出しました。遊技機が、ちょうど
アニメやゲームのIPを積極的に使い始める時期
とも重なりました。遊技機は映像が表示されるディスプレイの周辺が電飾などで飾られており、派手な演出が必要です。メーカーは
2D映像よりも3D映像を好むことが多かった
のです。ただ、
遊技機自体の規制強化などもあり、一時に比べ小さく
はなってきています。
Q.遊技機の需要減少からゲーム系のアニメ制作の強化へと繋がっていくわけですね。
もちろんゲームや遊技機の仕事もありますが、ここ
最近はmixi様のモンスターストライクを中心
に、
ゲームIP発の配信系アニメの仕事
が伸びています。
当社は映像制作だけでなく、
企画やシナリオ部分も関わっています。
https://www.youtube.com/watch?v=oPKGhlnYmrY&t=46s
ほかにも
ゲーム内のキャクターや背景のモデリング制作などの業務も手かげており、収益源の多角化
を行っています。
一方で、
クリエイターのモチベーション向上や自社ブランドを高めるためオリジナル映像作品
にも挑戦してきました。
© iki
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今回は、ここまでとさせて頂きます。
次回はアニメ制作会社の中でも、
ゲーム系の3DCG制作会社から始まったという成り立ち
から、
他の2D制作会社とは異なる部分/強み
などについてご紹介させて頂きます!------------------------
株式会社アニマでは積極採用を行っております!【ディレクター】と【アニメーター】希望の方を募集中です。
http://www.studioanima.co.jp/recruit/
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次回のアニメビジネスNightOut vol.4は「アニメとファイナンス」をテーマに11/30(金)に開催致します!