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ファシリテーター直伝!価値観の言語化を促す質問「10のステップ」

 Potage代表 コミュニティ・アクセラレーター河原あずさです。対話を通じた気づきを促す「ファシリテーション」をお仕事の1つにしています。

 さて、先日「ナラティブ・インタビュー」という弊社独自メソッドによるコーチングサービスで、ハラダさんというビジネスパーソンとの1on1の対話を行いました。

 無事、ハラダさんの次のステップにつながる言語化ができて3時間のセッションは修了したのですが、そのハラダさんから「ナラティブ・インタビューを通じて、あずさんの質問力の高さに驚きました。どうやってその質問を繰り出せるようになったのか、その秘訣を教えてください。」という質問を後日いただきました。

 ナラティブ・インタビューとは、その人の価値観を深く掘り下げて言語化し、自分の人生や働き方の軸を特定していくプロセスのサービスです。ハラダさんはこのサービスを受ける過程で、僕の質問力にとても驚き、なぜそのような精度高いセッションの進め方ができたのか、その神髄について知りたいと、純粋に思われた様子でした。

このプロセスはいわゆる「コーチング」と呼ばれるものの一種です

 せっかくの機会ですので、今回の記事では、ハラダさんの質問にお答えする形で「相手の価値観の言語化を促す効果的な質問アプローチ」についてお伝えできればと思います。

 ハラダさんとは、タイピングにより話している内容のログを取りながら、合計3時間ほどのセッションを行いました。ログに残っていたセッションの流れを構造的に解析した結果、質問の流れを作るための「10のステップ」が存在することが分かりました。以下、そのステップについて解説します。皆様のキャリア形成を助ける、効果的な質問力開発のヒントになれば幸いです。

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相手の価値観を深掘りする対話構築「10のステップ」 効果的なQ&Aセッションの進め方

 以下、効果的な質問の繰り出し方について、10のステップにわけて、解説します。一気にいくので、一言一句見逃しのないように!

【ステップ1:モチベーション因子の発散】相手の現在の状態やモチベーションを理解する

 まずは、対話相手が現在どのような状態にあり、何にモチベーションを感じているかについて質問し、発散させながらお伝えいただきます。口頭で喋ってもらうこともありますし、付箋などに書き出してもらうこともありますし、その両方の組み合わせて行うこともあります。この段階では、できるだけ自由に、のびのびと、思いつくままに表現いただくことが大切で、相手の発散が加速するよう「いい聞き役」になることがファシリテーターには求められます。

【ステップ2:モチベーション因子の収束】発散したモチベーションの種を整理整頓する

 次に、ステップ1で発散状態であふれ出た「モチベーションの種」の中から、何によりワクワクするのか、どの要素により夢中になっているのかを選ぶ問いかけをし、相手の「根本的なモチベーション因子」を絞り込みます。

【ステップ3:モチベーション因子の特定】自身を動かす源泉を特定する

 「これなくしては自分は自分ではなくなる」と思えるような、自分を焚きつけている要素=モチベーション因子を特定し、その要素がどのようなかたちで相手の行動に影響を与えているかを具体的に言語化していきます。

 根本的に自分が大事にしているモチベーションの種は何なのかというのを特定してもらって、その種について、色々な角度から言語化してもらうことで、モチベーションの本質の部分を、解像度高く描いていきます。多面的な言語化を行うことで、嘘のない言葉を引き出すことが重要です。

 例えばハラダさんの場合「ありがとうと言われたい」というモチベーション因子が特定できました。しかし、この表現をそのまま額面通りに受け取ると、大きなミスリードにつながる可能性があります。

 ここで深掘りをせずに、単純に「ありがとう」と言われることが好きな、感謝されたい人なんだな、と判断すると、相手の本質的なパーソナリティから外れた形でモチベーション因子が捉えられてしまい、結果として誤った理解につながるのです。

 話を聞く限り、ハラダさんは承認欲求も低く、単純に「ありがとう」と言われることに喜ぶを増すタイプではありませんでした。そこで、僕は「どのような状況で感謝の言葉を受けることが大事なのか」を、異なる視点から複数の角度で質問することで特定していきました。

 このプロセスで、ハラダさん自身も気づいていなかった「ありがとう」と言われて嬉しいシチュエーションと、喜びにつながる因子が具体的に明らかになりました。ここはナラティブ・インタビューのハイライトの1つで、ハラダさんにとって最も驚きの瞬間であったと思われます。

【ステップ4:俯瞰】語ってきた内容を引いた目線で観察する

 このステップでは、ここまでで言語化した内容を全体的に引いた目線で見ることで、自分の中でひっかかりのあるフレーズや、深堀りしたいキーワードを特定していただきます。これまでのステップで得た情報を元しながら、自分が気になる点やさらに詳しく深掘りしていきたいキーワードを明確にし、更なる言語化を行っていきます。

【ステップ5:価値観描写】原体験を振り返り自身の軸となる価値観を特定する

 5つ目のステップでは、相手の「価値観」を描写することに注力します。具体的にやることが多いのが「原体験の深掘り」です。モチベーション因子をなぜ、どのような時期に大事にするようになったのか、その原点を探っていきます。若い時に行った仕事や、特別な出来事を棚卸しながら、自分にとって大切な価値観がどのように形成されたのかを、具体的に描写していきます。

【ステップ6:ターゲットの特定】価値観を共有したい相手を特定する

 6つ目のステップでは、描写した価値観を共有したい人を特定していきます。今どういう人に対して自分の価値観を共有していて、今後どういう人に対象を広げて、一緒に仕事をしたり、一緒に価値提供をしていきたいのかを、具体的に特定していきます。特定することで、今後、自身のビジョンの実現に貢献する「適切な人間関係」を築く大きな手掛かりになります。

【ステップ7:ビジョンの言語化】自身の未来のイメージを描写する

 7つ目のステップでは、ビジョンを語ることで、意識を未来に飛ばすことを試みます。モチベーションや価値観の具体的な描写が終わった後は、時間軸を未来に飛ばして、自身の将来に対する想像力を働かせることで、ビジョンの解像度を上げていきます。具体的に未来像を描写した後に「その未来を描くことが自分の人生にどのような影響を与えるか」といった抽象的な問いかけを重ねることで、相手の価値観の深まりを促すことができます。

【ステップ8: ギャップの特定】理想の未来と現在地点の距離をはかる

 8つ目のステップでは、理想の未来像と現在地点の状況とのギャップを特定し、言語化します。このステップを通じて、今具体的に起きている課題や存在している障壁を、客観的に把握できるようになります。

【ステップ9: ギャップの俯瞰】理想と現実のギャップを引いた目線で観察する

 9つ目のステップでは、特定したギャップを引いて俯瞰し、ギャップを埋めるためにどのような行動ができるのかを冷静に考えていきます。自分が取るべきアクションについて、客観的に分析することで、実現可能な計画に落とし込むことが可能となります。

【ステップ10: アクション定義】次にとるべき具体的アクションを特定する

 最後の10ステップ目では、次に取るべきアクションを具体的に定義します。これにより、自分の価値観や仕事において大切にしたいことを軸とした、具体的な行動選択が可能となります。

ビジネスパーソナルの成長を支援する対話「10のステップ」:総括

 これらのステップを繰り返すことで、ビジネスパーソナルは自分の価値観や、モチベーションの特定を進めて、価値観を軸とした行動計画を立てることができます。この「自分の軸の言語化」が、将来の自己成長とキャリアの向上につながる、大事なヒントを与えてくれるのです。

 非常に駆け足で説明しましたが、このように、ファシリテーションやコーチングでは、集中してトピックを掘り下げ、解像度を上げ、具体化しながら、同時に引いた視点で、抽象化したり、客観的な視野を持ったりする「ヨリとヒキの往復運動」を起こしていくことが重要です。

 ぜひ、この10ステップを上手に活用し、自己成長やキャリアアップに向けたヒントとなる対話をデザインしてみて下さい。

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※編集協力 横田真弓(THE MODERATORS & FACILITATORS受講生)

※この文章は、原文作成にChatGPT(GPT-4)を活用して執筆されています。

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