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経済成長は「政策」ではなく、「リスキリング」かも

日本の経済成長は低い

 ようやく、私たちはコロナとの付き合い方がわかり始め、「トンネルの出口」が見えてきたのかもしれない。そしで、少し落ち着きはじめて、気になりだしたのが、日本の経済の成長の力弱さである。

 上記の記事にあるように世界銀行の予測では、日本の実質成長率は、2.9%と、世界全体の5.6%よりもはるかに低い。これは、単にコロナの問題解決に時間がかかったからだろうか?私には、他の理由もあるように思える。

衆議院の選挙の大きなテーマ「成長」と「分配」

 今回の衆議院選挙では、「成長戦略」と「分配政策」が争点だ。しかし、実はどのようにしたら「成長」するか、あまり明確ではない。もっと言えば、1960年代のように、「日本の工業生産を拡大」させるのように、どの「産業」を伸ばすのか、明確なイメージがない。

 そして、私たちビジネス・パーソンも、自分のキャリアの中で、働く産業領域を大きく変更できていない。そして、しばし「自分の会社の給与が伸びない」という不満を話す。

 客観的に考えれば、今の日本には「給与が増えている産業」と「給与が伸びにくい産業」があるのだろう。それは、「成長している産業領域」と「そうでない産業」があるからだ。この成長産業の分析をきちんと行えば、「政策論争が明確」になり、そして、ビジネス・パーソンも自分のキャリアの指針になるだろう。

成長しそうな産業に、自ら飛び込む

 だからといって、すべてのビジネス・パーソンに、転職ならぬ「転産業分類」を進めているわけではない。そこから先は、個人個人の価値判断だろう。でも、一定の割合で、「成長している」あるいは「成長しそうな」産業に、飛び込みたいと思う人もいるだろう。

 私は、ある意味「転産業分類」した方だろう。製造業のマーケッターから、コンサルタント、そして今の仕事は、かなり多岐にわたる。そこで私がラッキーだったのは、さまざまな学びの場に出会えたことだろう。

 私が経験した「リスキリング=学び直し」の機会が充実したら、自分の職域を変えられる人が、もっと多くなるだろう。そうすると、その中には、「成長している産業」へ入り、給与を増やせる人も増えるのではないだろうか?

 実は、この個人の行動も、日本の「経済成長」の重要な要素ではないだろうか?

 「政策」も重要だが、個人の「リスキリング」という、あまりリスクのない活動も、これから広がっていけば、日本の低経済成長も変わるのかもしれない。「経済」は、「人の営み」であることを、忘れてはいけないのだろう。

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