"メンタルモデルを社会や消費者と共有できていない商品を売るのは、とてつもなく難しい" #3人のサイコメトラー 企画を通じて想うこと #わたしの勉強法
(高校入学まで)勉強をしてきたけど、(高校入学後)しなくなって、また勉強。そして、いま、また、勉強し続けいている。これは、僕のことである。県内一の進学校に進んだことで満足して、学ぶのを辞めてしまった。2浪まで落ちたが、夜間大学へ進み、就職。
実務に追われ、「OJTで学ぶこと」が永遠に続くなか、入社10年目して、会社の経費(当時は選抜選定)で、グロービス単科へ。そこで、「社内が井戸」だったことに気が付き、大海を知るようになる。社外に師を求め始めた。
結果、(所属会社の研修費で学んだのに)その会社を辞めた。
(中略)
2023年に7年ぶりに、当時所属していた企業の親会社に出戻っている。
グロービス的な学び、書籍からの学び、(社外の)友人・知人からの学び。
いまの僕を構成しているものである。
御縁があって、2014年頃当時西友のCMOだった、富永朋信さんと出会った。以降、マーケティングカンファレンスや業界の集いでで、年に数回顔をあわせるくらいだったが、一方的に「学びの師」と仰いでた。縁あって、2022年に部下にさせていただく機会があった。その時に、ご一緒していたのが「AI技術搭載の家庭用自律移動ロボット/スマートファニチャー」という「メンタルモデルのない」プロダクト・サービスに向きあうことだった。
当時、日々、富永さんの知や言葉を、具現化すべく動いていたが、その難度の高さから、僕の手に余る事案となっていた。「学んで知っている」と「実行(実現)する」の溝・谷の深さ・大きさを痛感した日々でした。
いわゆる、メンタルモデルのない「新規事業」を世に出すことの難しさを、ひしひしと(ビシビシと)実感していました。(界隈で「新規事業に関わっています」って口にしている方々を本当に尊敬する。)
時が移り、2024年。出戻りした現職で、また、それに近い状況に向き合っている。しかし、今回は、富永さんとご一緒していていたときと状況が「ちょっと」違う。当時より、幾ばくか「メンタルモデル」が存在する市場での仕事に関わっている。「メタバース」や「XR」と言われる領域の仕事である。レイヤーは違えど、おそらく「スマートファニチャー」よりも、社会・世間のメンタルモデルが存在すると思われる。
ただし、これもただの「XR」ではない。「映画×謎解き×XR」という未知の掛け算である。厳密にいうと、本企画は、僕や弊社自身がゼロイチを企画したものではない。(僕の所属する企業が出資する)XR企業「STYLY」と「カメラをと止めるな!」などの上田慎一郎監督の共作。今回は、これをゼロから作る、というのではなく、「予定になかった地方拠点での展開の構築」という仕事である。「映画×謎解き×XR」というメンタルモデルのない顧客体験を、社内外に創出していくプロセス。
2024年9月末渋谷で3日間の初演が開催されたあと、この11月に10日間大阪で開催するという、数字だけみると地味かもしれないが、実態は、(中の人にとっては)まぁまぁハイプレッシャーな事案である。渋谷開催時には、この大阪実施は決定していなかった。しかし、その難度があるがゆえに、これを体験していただいたお客様の方々の、類のない満足感・感動・充足感を感じるものを提供することとなっている。ソーシャルにあふれる感想がそれを物語っている。
僕は、自分視点の「商業施設の現場管理・運営と宣伝広告を長年やってきた」学びと「大手飲料メーカーでデジタルマーケティングをやってきた」学びと「スタートアップなマーケティングをやってきた」学び、という地でいく自分視点の「勉強法」と、社外のスクール・書籍、友人・知人から学びという「客観性ある勉強法(学び)」のハイブリッドを、そこそこバランスよく行ってきている結果、"メンタルモデルを社会や消費者と共有できていない商品を売るのは、とてつもなく難しい"こと(富永さんの引用)の、一部を遂行できているのだと、自己理解している。
「会社から指定される社内の研修しかでたことない」という勉強法(学び)から一歩枠を踏み出してみましょう。
メンタルモデルのない商品やサービスを提供する機会に直面したとき、きっとその学びが役に立つはずです。