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変えていくこと、続けていくこと

会社にも社会にも変化はつきものです。先週はAmazonのジェフ・ベゾス氏が最高経営責任者(CEO)を退任したというニュースが。

記事を見ると、彼が27年間成し遂げてきたことが主要な数字と共に伝えられています。マイクロソフトを1975年に創業したビル・ゲイツ氏がバルマー氏にCEO職を譲ったのが2000年なのでそれよりも長く社を率いていたことに。シェアやブランド価値はもちろん、米ウォルマートに続き、127万人とアメリカで2番目に雇用を生んでいる、という数値にも改めて凄さを実感します。

上記の記事は彼の功績についてまとめられていますが、興味深いのは退任が発表された時の記事です。

ベゾス氏はアマゾンにとって極めて重要な事柄については、今後もしっかりと掌握し続ける。会社の将来のあり方を決定づけるような後戻りが難しい重要な判断はアマゾンで「一方通行のドア」と呼ばれるが、ベゾス氏はこうした決断に影響力を持つ。新しいCEOが後戻り可能で比較的重要でない「双方向のドア」の判断だけを任されるのであれば、彼が多少失敗しても問題にはならない。

Amazonは市場で揺るぎない地位を確立し、そしてベゾス氏が創り上げた「決めた戦略を徹底的に実行する企業文化」があり、また上記にあるとおり重要な局面には関わり続けるとのことで、後任のアンディー・ジャシー氏に期待されているのは新しいヒットではなく成長持続。ゲイツ氏と同様、長く伴走して徐々に引き継いでいくのでしょう。

ジャシー氏が”Amazon”として何を続け、そして新CEOとして何を変えていくのか世界が注目していると思いますが、同じように世界が注目していたのが、Appleだったのではないでしょうか。先日のVivaTechでのティム・クック氏のSesssionを見てすっかりファンになってしまったのですが(笑)、クック氏も就任当初はその手腕を疑問視されていました。あのスティーブ・ジョブズ氏の後任なのですから尚更だったと思います。

実は最近ミュージカル界隈でもこんな話題が。ハンブルグで9月より始まる『WICKED』の新演出を巡って様々な議論が飛び交っています。

”オズの魔法使いのもう一つの物語”としてBroadway史上5番目のロングランショーとなった『WICKED』は、グラミー賞を含む100以上の国際的な賞を受賞し、トニー賞も3回受賞しています。2003年の開幕以来、世界16カ国、100都市以上で上演されており(アメリカ、カナダ、イギリス、アイルランド、日本、ドイツ、オランダ、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、韓国、フィリピン、メキシコ、ブラジル、スイス、中国)、これまでに6カ国語に翻訳されています。全世界で6,000万人以上の観客を動員し、全世界で50億ドル以上の売上を記録しているミュージカルなのですが、ハンブルグの新演出は”レプリカ(複製品)ではない”とニュースに。

以前、舞台裏について話してくれるバックステージツアーに参加したことがあったのですが、そこで教えてもらったのが「”変えていくこと”と”続けていくこと”」の話。『WICKED』は常に主演の俳優が変わります。もちろん『WICKED』だけの話ではありませんが、オリジナルキャスト(初演)の俳優が降板した途端に人気が落ちて終演になってしまったものも少なくありません。8年以上のロングランを続けられているのは、主演が変わり続けることで毎回変化があるから、そしてそれでいて『WICKED』らしさを変えずにいるから、との話でした。

”らしさ”を構成しているのは衣装だったり舞台装置だったりするのですが、今回のハンブルグのは思いっきり変わっています。公式サイトに第一弾の公開映像があるのですが、もうなんというか・・・すごくモダン。

全世界のファンたちのコメントを見ると、実に賛否両論。伝統を守るべき、という意見もあれば、新しいチャレンジを応援するという意見も。私はハンブルグのチームが、何を変え、何を変えなかったのかを観てみたいと思っています。許されるなら9月はハンブルグへ行きたい!(笑)

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