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個人主催のイベントで見えた勝機と弱点と会計と【連載16・オタク視点で見るアニメ】

【前編】の続きです。キャパ80人のイベントで、知名度のない私がどのように集客して、かつ赤字にならないように運営するか。企業なら小さいけれど、個人では高めな目標を掲げた【後編】です。

●イベントはひとりでは開催できない

この「メガネ男子萌え学会 第三回大会」を開催するのは、阿佐ヶ谷ロフトAでは3回目になります。じゃあ経験ありかというとそれは言いすぎで、それまではメガネ女子萌えの「めがねっ娘教団」スタッフの方に多大なご協力をいただいておりました(もちろん今回も協力いただいてます)。

それで、「とてもじゃないけど、自分個人では開けない規模!」と思っていたのですが、イベントのさらに内輪版である「お茶会」(キャパ26人)を2回開いたところ、「スタッフをやりますよ」という方が何人も挙手してくださったのです。

それで、「できる限り自分でやってみよう!」と思い立った次第です。

●スタッフと運営スタイル

お茶会で集まってくださった女子スタッフは9名。それも音響動画制作、イラスト、デザイン、情報収集整理、パワポ作成など、それぞれのエキスパートである方が多く、圧倒されました。むしろ私が一番なんもできん…!という状態。私ができるのは、せめてそのエキスパートさんたちに何をどのようにお願いしていくかを決めることくらいです。

私は人に役割(やること)を振るのはわりと得意なのですが、進行管理がものすごく苦手(数字が入ることは苦手)なので、進行管理を立てました。その方は転勤になったため、リアルでのイベント参加はできない。にも関わらずネットを通して遠隔で進行管理をしてくれたのでした。後で聞いたら転勤先は海外だということでびっくり。どうりで彼女のオンタイムが深夜4時とかになるはずだ!

●slackを使い、ネット上で各部門を管理

ここで役立ったというか、なかったら、こんなに凝ったイベントはできなかったというツールが「slack」。仕事でも使うことが増えていましたが、「各部門ごとに何をするかを決めていく」使い方であれば、今のところ最強に近いツールではないでしょうか。

私がslackに部門別の「チャンネル」を作り、それぞれの担当さんを「招待」していきました。(slackには@を入れるとメンバーの名前が一覧に出てくる便利機能があるのです)。チャンネルは最終的に22個くらいになりました(多すぎなので次回から減らします)。

顔を合わせてのミーティングは2回のみ。最初の5月には役割分担、8月の最終日には会場であるロフト担当の方を交えて。あとは全部slackを通したネットで行いました。


●コンセプトアイコンになる著名人をゲストに

さて、【前編】から懸案だった「主宰者の知名度が低い問題」は今さら解決できないので(笑)、
ゲストさまに頼ろう!ということにしました。

キービジュアルイラストは、マンガ家の永野のりこ先生に依頼。
ゲスト登壇者は、マンガ家の磨伸映一郎先生に依頼。
物販と登壇者に、山田×メガネ。さん(ブランド名「メガネcafe」)に依頼。

永野のりこ先生『GOD SAVE THEすげこまくん!』等、素敵なメガネ男子が主人公の作品が多数あり、この11月14日からは銀座スパンアートギャラリーで個展も開催される“メガネ男子萌え界の女神”的存在です。
磨伸映一郎先生は、「眼鏡ッ娘」が多数登場するマンガを執筆。『氷室の天地 Fate/school life 』は、2018年アニメスタジオufotableにより『Fate/GrandOrder × 氷室の天地 ~七人の最強偉人篇~』としてアニメ化! まさに“めがねっ娘界のエンターテイナー”です。
山田×メガネ。さんは、ご自身のブランドでメガネグッズを制作販売している方で、国際メガネ展IOFT公式インフルエンサー(!)さんです。

「メガネ」+「萌え」というコンセプトに、“アイコン”的存在となる方に参加していただいたことで、ゲストの方のTwitterのつぶやきやリツイートを通して”該当クラスタに届く”形になりました
(心の声)…本当に友情出演のような形ですみません…利益が出れば還元したいです…(後述します)

●運営上、最大のネック

能力が高いスタッフが多く集まり、管理はSlackで一元化、ゲストはメガネアイコン的な著名人。
これで成功しないわけない……はずですよね。
ところが、この運営には最大のネックがあることがわかったのです。

そう、私ーーー!!

私には、原稿がテンパってくると苦手なことが頓挫してしまうという弱点がありました。
せっかくミーティングしたのに、それを書いたノートをslackに反映することができなくなってしまったのです。
9月は動きがにぶく、スタッフさんにはご迷惑をおかけしました……。
◎ミーティングには「書記」担当が必要!!!◎

それでも、時期的な優先順位が高いパートを順繰りにslackに反映していくことでなんとかなりました。が、もう自分では書記は無理なので、今後はミーティングの前にはどなたかにお願いすることにします。

●告知には#ハッシュタグ、大事。

さて、自分がテンパって手が止まると何が起きるか。

自分では宣伝できません。

こちらはTwitterの「メガネ男子萌え学会公式アカウント」の担当スタッフさんにすごく助けてもらいました。彼女がいなかったら宣伝の全てが止まってしまうところでした。ありがたし…!!

10月も中盤、山田×メガネさんから「#メガネ男子萌え学会 のハッシュタグを使うといいですよ!」というものすごく有益なアドバイスをいただきました。さ、さすが公式インフルエンサー…!
このハッシュタグをつけたあたりから、Twitterでの反響が良くなってきた実感がありました。
私は、自分の発表物のパワポの一番最初に「 #メガネ男子萌え学会 で感想をつぶやいてね!」と入れることにしました。

●イベント当日

迎えたイベント当日。
様子は写真が一番伝わると思います。上記のトップ画像をご覧ください。【写真撮影:ネムリさん】(noteの文章の途中に写真を貼り付けたいのですが、やり方がわかりませんでした……)

キャパ80人の会場は、お客さん(とスタッフ)で大盛況!
イベント運営で一番楽しいのは、会場が一体になった歓声と笑顔ではないでしょうか。

●赤字を出さないがゴール

さて、ここで最大の関門が現われました。
「会計」です。
会計こそは、進行管理の遠隔スタッフに頼めず、めがねっ娘イベントのえらい人にお願いした部門でした。

「んーー3万円ほど赤字ですね。」

「えっ!?」

「お客さんがたくさんお越しくださって、メガネフードの飲食もたくさんしていただいて、イベント総売上は十分!なんですが、
……いかんせん使った経費が多かったですね!」(笑顔)

さわやかな笑顔のメガネ男子を前に、「お、おう…」と言うしかありません。
赤字はどうなるかというと、当然責任者である私の自腹です。腹をかっさばくしかありません。

確かに使った経費が多かったわ……。サイリウム、宣伝チラシ、缶バッジ、カラーコピー代等々……。
楽しく経費を使いすぎました。

◎あらかじめ、経費で使える予算を立てる◎
これが鉄則ですね!!身銭を持って学びました……!

いっぱいの荷物と赤字を抱えて帰宅した私。
後日、私のカバンの中に「缶バッジ売り上げ――5100円」の封筒を見つけた時の喜びといったら!!
物販チームがすごく有能で、ゲストさんを含めたすべての物販を完璧に管理してくださっていたのです。ありがとう物販チーム!
これで赤字は減って25000円に抑えられました……!

小規模イベントを個人で主催すると、どのようなことが起こるか。「日経COMEMO」の読者さまに伝わったのなら幸いです。私の腹をかっさばいた数字はまさに血の色でしたが(笑)、
それを上回るスタッフやゲストやお客様の笑顔があったことが、
何よりの喜びでした……!!!

もし次やるときは、
書記と会計と予算を立てますね!

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アニメジャーナリスト/アニメライター アニメ誌から新聞一般誌を経て日経・アスキー等web媒体でも執筆。アニメとビジネス・マーケティングなど異ジャンルを繋ぐ事に関心あり。『日経COMEMO』連載はnoteで月2回更新。 Twitterアカウントは @watanabe_yumiko
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