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2020年に向かってどうする?よーーい、どん。

9月がおわろうとしています、10月からはいよいよ消費税が10%になり、来年の今頃は東京オリンピック・パラリンピックがおわっているわけです。

ここのところ、「先行き暗い小売業界」に慣れてきてしまったのか、いつから変わっていくのか、変えていくのか、モヤモヤしていたのですが、上記のさとなおさんの記事を見て目が覚めました。大人の皆さんはこれからのこと、どう考えていますか?

私は、KATALOKooo(カタロクー)という魅せて売ることに特化したWebサービスを運営しています。その実態はIT事業ではなく、製造元の規模に関わらず「良質なもの」とそういった良質なものを生み出す「製造元(ブランド・作家・メーカー)」が、それを求める消費者に届く(売れる・知られる)よう、あらゆる角度からサポートする事業といったところです。

よく、「翠川さんの好きなトンマナのブランド向けのサービス」と想定されてしまうのですが、それはまったく間違っていまして、作っているものの質が良くブランドの思想が素晴らしく、出会いたいと思う人が多くいると予測できるのであれば(さらには、にもかかわらずリーチ出来ていないということであればなおさら)、私の好みなんてくだらないことは関係なくお手伝いさせていただくことが天から与えられた使命と事業に勤しんでおります。

出会いたい消費者と直接やりとりする=最近やたらと目に耳にするD2Cにおいて不可欠要素であるオンラインショップの構築・運営のサポートをプロとして請け負うほか、元々IT事業者ではなく今も絶賛最前線、百貨店などリアル店舗の売り場ディレクションやブランドのセールスマネージメントなどの仕事を受け続けているので、日々、デベロッパーの担当者とやりとりをする/小売店のバイヤーやイベントの主催者と打ち合わせをする/海外のギャラリストとやりとりをする/国内のインフルエンサーと話をしています。これは、「つくる」を生業にする人たちは、いいものをつくることに集中力高く挑む方が優先度が高く、日々直接やりとりをすることが少ないチャンネルの人たちです。私が代わりにこの人たちと常にコンタクトしつづけ情報を得、間接的につながっていることが出来れば、複合的に明るい未来はどっちだ!と道案内できるのではないかと、ここ最近は情報ハブとして機能できている実感がやっと出てきました。販促・販路・マーケットについてリアルタイムの情報とつながりを持っていること、人的にオンラインショップを通じてブランド運営までサポートできるチームを組めることが、何より弊社の存在意義です。

…と前置きが長くなってしまいましたが、私は大好きなこの業界のことしかわかりませんので、2020年に向け小売業界をどうして生きていくのかこの記事で書いておこうと思います。

冒頭に、「先行き暗い小売業界に慣れてしまった」と書きましたが、アメリカの小売り店は軒並み閉店DEAN&DELUCAすら縮小日本の百貨店の業績不振米バーニーズ・ニューヨークの破産に続き、ごく最近ではForever 21の破産・日本撤退のニュースが飛び込んだばかりで、いつか来ると思っていたものがもうきた…というデジャブ?!現象が幾度となく訪れています。これはネット上のニュースだけでなく、リアル店舗で感じる肌感と残念ながら同じです。

小売業を追い込むのはインターネットの普及、というのはあまりにも安易ではありますが、D2Cが消費者にとって当たり前になってきたのは製造元にとっては大チャンス。私がブランド・作家支援のためにまず、WebサービスKATALOKoooを2016年に立ち上げたのは、D2Cを本格的に、でも簡単に取り入れてもらうことが何より急務と感じていたからでした。

ちなみに、D2C(Direct to Consumer)のビジネスモデルとしてよく話題になる事業は中でも取り分け、DNVB (Degital Native Vertical Brand)であることが多く、D2Cの象徴として飛躍しているDNVB はまったく新しいビジネスモデルです。一方で、「D2C って要するに通販、別に新しくない」とよく語られているのを見ます。広くD2C においては、直接消費者が購入できる販売チャネルを持つことが新しいのではなく、持ったあとSNS などを通じて自力でどんどん販路を開拓できるというのが新しく素晴らしい点なのです。過去には、通販サイトや通販カタログをつくっても拡散のしようがありませんでしたから…。DNVB 的にではなく、これまでは卸をメインにブランド経営を組み立ててきたブランドにも、D2C としてオンラインショップを持つことは規模問わずいうまでもなく必須です。またさらに、オンラインショップが最新コレクションを掲載するカタログとして機能することで、Customer 以外、バイヤーやインフルエンサーが情報としてすべてを見るのが当たり前になって来ており、更新しているブランドとしていないブランドで顕著な差が最近特に切実です。消費者も、バイヤーも、インフルエンサーも、。「あとからオンラインショップでちゃんと見るね!(全部見て判断する)」という時代なのです。情報処理能力を侮るなかれ。

また、以前書いたnote「いいぞもっとやれ!小売/卸/ブランドこれからの方向性」で、事例にも入れていたEverlane のような透明性をコンセプトにしたブランドが実はリアル店舗ではその透明性を軽視しているとあるメディアが報じ、サステナブルマーケティングも、誠実に実現されていないと暴かれるのは時間の問題。

また、インスタグラマーが若い子たちを中心にフォロワーを集め、有名ブランドの商品を丸パクリして製品をつくる…どころか、オンラインショップに掲載する写真は元のハイブランドのものを着用して撮影し、納品するのは明らかに安く作った製品、ということが発覚しグラマーブランドが炎上することがあったり…。

消費者はD2Cでの購入が当たり前になり、不誠実な姿勢は即バレする風潮が“今”です。

ここから、更に猛スピードで変わっていくのは小売業界だけでもないでしょうが、10月1日の消費税増税を境に何気ない消費は縮小、2020年のオリンピックを境にシビアな現状に目を向けた消費者の消費は縮小、年々人口・ターゲットの減少で消費はどんどん縮小していくのを目の当たりにする業界でもあります。

人口が減るのは事実ですし、消費も確実に縮小する。ではどうするのか。縮小するらしいから、ビジネスやめますか?ものづくりやめますか?やめないですよね。私も息するように働いていますし、生きることはものを作ることという人たちが私の周りにはたくさんいます。問題は、直視さえすればなんとかする手立てが見つかるもの。いや、見つけるしかない。

大きなことを言い出すようですが、「日本のものづくりを良い形で存続させること」は、「世界の中で日本が存在感を出してしていくこと」につながっていると考えてきました。例えば海外にいって気づくような、日本人らしさ、良い部分が、ものづくりにはよく出ている。真面目さ、キメの細やかさ、作りの良さ。それを、「効率悪い」「儲からない」で絶滅させてたまるか。絶滅危惧種認定させないために「求めている人に知らせる」「売る」ために手を尽くす。日本が世界の中で日本らしく存在していくことは、私にとっては毎日取り組んでいることと地続きです。

さて、そんなわけでKATALOKoooは何をするか。

KATALOKooo として、国外への展開に力を入れていきます。次に、国内外関わらずターゲットをピンポイントに絞った拡散を実現させていきます。インターネットの力を使って。これにより、日本の真面目なものづくりを絶滅危惧種にせず、共にきらきら生きていきます。

具体的には、

1.売り場確保
-1.国内は当然やる
-2.海外を強化
2.ITを経由した売上の強化
-1.国際化対応したカートを普及させる
-2.リアルな売り場との連動を強化する
3.ターゲットをしぼった商品発表の場をつくる
-1.インフルエンサーという販路開拓強化
-2.進化させた形の合同(?)展示会を開催

上記を踏まえ、海外への売り上げを5割売り上げられる施策を持ったサービスを提供できる2022年になることを目指します。 

これらを達成させるために、大きなプロジェクトが実際に(海外、インフルエンサー、新しい売り場…など目まぐるしく)動き始めています。海外のまだ見ぬ顧客に向け、日本のものづくりの精鋭にはまさに今、KATALOKoooという箱舟に乗っていてもらう必要があります。そのため、この2年間箱舟への誘致と、海外含めた導線確保に必死に取り組んできました。2020年に向け、私の元に集まる情報やノウハウはすべて共有する代わりに、束になって存在を示す協力をしてほしいのです。箱舟に乗った全員で生き残って輝きたい。

社内報のような内容になってきましたが、最近誰かに会うとき、note読んできましたといってくださる方が多いので、ここにもうあけひろげてみる、実験として。私の仕事はこういう大きいものと戦っていくことに、全部つながっている。これが私の仕事という覚悟してますから。

この業界に近しい人も、遠い人も。
あなたは、これからの日本のことをどう思ってますか?
変わりますか?変えますか?
誰と結束するのか、決めましたか? 

2020年に向かって、よーーーい、どん!

サポートいただけたいた方は仲間と思って日々精進しようと思います。とりあえず、ビールを買って乾杯させていただきます。