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こんにちは、めがねシャチョウです。

コロナの状況下で2021年3月卒の方でまだ就職先決まってない方多いと思います。

皆さん就職や転職を考えたとき、一度は「就職したい企業ランキング」なるものを見たことがあるのではないでしょうか?

この類のランキングの上位は、コンサルや商社、広告代理店など、誰もが一度はあこがれるような就職先が多くを占めています。

「就職ランキングは就職するなランキングだ」といっても過言ではないと個人的には思っています。早速解説していきます。


(1)あなたは次の4社からならどこに就職する?

~問題~

今あなたは就職・転職しようとしていて、その候補が4社あります。
1つずつ概要を説明すると、

1社目:創業18年目にして売上高は3兆円越え、総従業員数は6万人で世界65か国で事業を展開する国内2位の大手通信事業者

2社目:創業して2年後にたった30人でサービスを始め、4年目の今年は売上高40億円も大赤字だったオンラインビデオレンタル会社

3社目:150年以上の歴史があり、6年前に再上場した後も事業を拡大し続けていて、今年の売上高は8000億円の大手投資銀行

4社目:大学の博士課程に在籍する2人が設立し、創業3年目で売上高20億円の、まだ社員が60人しかいないインターネット企業

この4社の中から、あなたはどの企業を就職先・転職先に選びますか?

この問いを聞いて予想がついた人もいるかもしれませんが、そうでない多くの人は1社目と3社目がかなりの大企業で、給料もよく安定してそうな印象を持った一方で、2社目と4社目はまだ規模も小さな企業で、果たして大丈夫なのかよく分からないと感じたと思います。

(2)この問題、実は全部現実の話です

今回なぜこのようなことをしたかというと、実はこれは20年前のアメリカで実際に起きていたことだからです。

まず1社目と3社目から解説しますが、ワールドコムとリーマンブラザーズという企業になります。

2000年当時はアメリカでも屈指の企業で、誰もが就職・転職したいと思っていた大企業でした。

ではその後この2社はどうなったでしょう?
答えは、どちらも倒産しています。
ワールドコムは不正会計の発覚で2002年に、リーマンブラザーズはいわゆるサブプライムローン問題で2008年に経営破綻しました。

現在ワールドコムは別の通信事業者であるベライゾンに買収され、国内最大規模だった企業は、一企業の一部門となってしまい、リーマンブラザーズに至っては、今でも破綻による債務処理が続いています。

アメリカ国内でも信用が高く人気だった大企業の2社は、数年後にあっけなく消えていったんです。

では一方で2社目と4社目はどうでしょうか?ネットフリックスとグーグルですね。

ネットフリックスはこの後オンラインビデオレンタル事業から、自社コンテンツの制作を含めたオンライン映像配信サービス事業へと転換していき、またグーグルは翌年に最高経営責任者にあのエリック・シュミットを迎えたことで、驚異的なスピードで事業を拡大していきました。

その結果2020年現在、両社の時価総額はネットフリックスが2200億ドル、日本円で23兆円、グーグルは衝撃の1兆600億ドル、日本円で112兆円という超巨大IT企業にまでなっています。


(3)ネームバリューで企業を選ぶな!

先ほどの問いでまず伝えたかったのは、就職ランキング上位の大企業だからといって、全てが安泰というわけでは全くないということです。

大企業になればなるほど、事業の規模も組織の規模も桁違いに大きくなっていきます。

そのため、新卒社員でも給与や待遇が比較的よく、安定したところが多いのは事実です。

しかしその一方で、大企業は、時代の変化に対する柔軟性を持ち合わせていない、とも言えます。

創業から既にかなり長い年月が経っていることで、事業や組織が良くも悪くも完成されてしまっているため、大企業はそれらをできるだけ変えたくないし、変えたくても変えるのが難しいです。

市場を揺るがすような出来事が起きたとき、大企業は既存のやり方に囚われてしまったり、改革に時間がかかってしまったりで、その結果規模の縮小や、最悪の場合倒産にまで追い込まれてしまいます。

リーマンブラザーズの倒産はまさにこれで、アメリカの土地の値段が上がり続けるという過信を信じ切っていた結果、バブルがはじけた後に身動きが全く取れず、あのような結果になったのです。


現に日本でも、2000年以降に限っても、企業価値が1000億円以上の大企業が毎年1社以上必ず倒産しているんです。

その中には、数年前まで就職ランキングの上位であった金融業者や不動産会社なども多く含まれています。

就職先や転職先として企業を選ぶ際は、その企業が新しい取り組みを積極的に行っているかを必ず確かめるべきです。

大企業だから安定、ベンチャー企業だから不安定ということは全くなく、大切なのは企業そのものの体質です。


(4)今のNo.1ではなく、次のNo.1を選べ!


もう一つ重要な点は、同世代と比べて圧倒的に成功したいのであれば、今の時代でNo.1の企業に勤めるのではなく、次の時代にNo.1になる企業に勤めるべきだということです。

これがどういうことかは、企業の役員人事を見ると分かってきます。

例えば、日本のIT業界トップであるソフトバンクの役員には、孫正義会長を含めて31人の役員がいます。

このうち社外取締役や監査役を除いた23人について調べると、ヘッドハンティングされた人で最低15年から20年、生え抜きで入社した人で25年から30年以上ソフトバンクでキャリアを積んでいるんです。

これだけの時間を費やさなければ、基本的には企業のトップの人と関わりを持つことができないんです。

そのため、仮に企業の幹部や社長に憧れて入社したとしても、一度も会えずにその人が退社してしまうことが、大企業では普通です。

このように大企業に入ってしまうと、優秀かつ熱量を持って仕事をしている人の下で働ける確率は限りなく低いですが、創業初期や中期の企業であれば、この確率を高めることができます。

特に新卒でこの選択をすることは、ためらう学生も多いかもしれませんが、自分のキャリアを形成していく重要な時期に、創業メンバーから直に影響を受けることができることは、非常に価値があると言えます。

先ほど紹介したソフトバンクでも、現社長である宮内さんと現副社長の1人である榛葉さんは、ソフトバンクが設立されてわずか5年の内に入った人です。

未来のNo.1企業を見つけ、その企業と一緒に成長していくことで、大きな成功を掴むことができるはずです。


(5)逆張りで自分の市場価値を上げろ!

今年の東大生と京大生の就職人気ランキングを見れば、トップ30の企業には、コンサルや商社、金融など、誰もが就活や転職活動をしていて一度は入りたくなった企業が数多くランクインしています。

実際に東大生の人気ランキングに載っているからという理由で、志望業界や企業を決めている人も多いと思います。

ですがこのnoteを見た人は、このランキングに載っている企業に行くことは考え直してください。

これからの個人の裁量が大きくなっていく時代では、それぞれの人材のキャリアや能力が、どれだけ周りと比べて優秀なだけでなく、ユニークであるかが大切な評価になっていきます。

今東大生の就職人気ランキングに載っているような企業に行くということは、既に何百・何千人といった東大生やその他優秀な学生と同じキャリアを歩むことになり、優秀な人が多く評価がされづらいだけでなく、自らのユニークさを捨ててしまっていることと同じなんです。

だからこそ、これから就活する人は、就職ランキングは就職するなランキングと思って、ここに載っていない企業へ就職すべきなんです。

逆張りをすることで、初めの1、2年は自分は出遅れていると感じるかもしれません。
しかし5年や10年、そしてキャリアの終盤に振り返ったときに、逆張りをしたことで得た経験とスキルが、自らのユニークさとして表れるはずです。

皆さんも勇気を出して逆張りをして、最大の成功を手に入れましょう。


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