中国で5Gを使ったサービスが続々スタート、医療では世界初の偉業を
huaweiの件で中国の5Gは世界から注目を集めてます、最近日本ではめっきり報道されてないようにも思いますが。
こちらのネット上やメディアのいたるところで「5G時代による変革」「生活の質が向上するよ」「想像を超える社会の発達への影響」など、みんないろんな未来を語っています。
しかし正直言うと、いまのところ一人の個人ユーザーとしてはネット接続スピードがアップされる以外にあまり実感がわかないですね。
例えば映画を一本ダウンロードするのが5秒で終わるようになると言われても、結局100分くらいかけて見ないといけないでしょう。しかも移動中以外はほとんどWiFi環境にいるのでそのメリットはあまりありません。
↑こういうの最近よく見るよね、5Gになってこんなに凄いことになるよ、ARだとか自動運転とか間近だよって。
なので今後は自分で勉強していく意気込みも込めて、記事に出てきた中国の5Gの実際の使用状況を調べてみんなに共用していきたいと思います。今日は新華社が報道した5Gの医療での応用についてです。
記事によると、福州のある病院が「脂肪肝健康管理システム」のテストを行っているとのこと。5Gになると通信の遅延が解消されるんですよね、それによりウェアラブル端末に新たな可能性を与え、遠距離の健康管理が可能となります。
しかもこの病院は昨年末にすでに地元のチャイナユニコムと提携し、世界初の5G技術に基づく遠距離手術(動物)を成功させたそうです。
医者が50キロ以外の場所で外科ロボットアームを使って動物の肝臓摘出を行いました。オペ室で内視鏡の画像が執刀する先生の前のモニタに表示され、3D動画で状況を確認しながら音声と動画で現場にいる助手とコミュニケーションを取りました。手術は1時間近くで成功し、その後摘出された動物の健康状況も良好だそうです。
遠距離手術には膨大なデータ伝送が必要になり、今までの4Gネットワークだと通信の遅延が、患者に命の危険に招くかもしれませんでした。しかし5Gの場合だと画像の遅延は30ミリSec以下になり通信断無し。今後、本格的に遠距離医療の進歩を推進することになります。
また記事によると、四川の山の奥のとある村はチャイナテレコムのテスティングで村に5Gのテスト建設をし、5G接続によって成都にいる医者に診察してもらうことが可能になったとのこと。
この四川の山の奥の村などは今まで4Gもなかったのに突然5G環境がやってきました。驚くべき進化です、まさにリープフロッグ型発展ですね。
他にも湖北省も5Gとクラウド技術を使う遠距離立ち会い診察手術が成功したとのこと。浙江省でも、町レベルの5G病室を建設し、田舎の重病患者に遠距離のサービスを提供することが可能になった、などなど続々と実用化例が報道されています。
みなさんご存知の通り、中国は広いし人口も多いです。そして当然ですが医療環境は大都市に集中しがちです。僕の感覚では、地方で見てもらってもよくわからなかった患者は大体北京や上海の大きい病院に行くのが一般的です。
紹介状がなくても一般外来で行けますが、北京の医療機関の予約難は何年も前から社会問題になっていて、有名な医療機関のロビーは有名な観光地みたいであっちこっちの方言を話している患者さんでいっぱいです。
5Gは確かに距離や空間的な問題を解決できそうですが、医者には(特に有名な医者)限りがあります。遠距離治療が実現したとしても、膨大なニーズに対してどうやってサービスをフェアに提供していくのかは新たな社会問題になるかもしれません。
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(参考資料)
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