見出し画像

年金は3割目減りする!? 海外投資が必須になる理由

ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。厚生労働省は8月27日、公的年金の長期見通しを試算する財政検証結果を公表しました。経済成長率が最も高いシナリオでも将来の給付水準は今より16%下がり、成長率の横ばいが続くケースでは3割弱も低下するという内容です。

60歳まで働いて65歳で年金をもらう今の高齢者と同水準の年金を現在20歳の人がもらうには68歳まで働く必要があるとの試算も示しました。年金制度の改革が急務であることが改めて浮き彫りとなり、年末までに年金改革の具体案をまとめる方針です。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49054290X20C19A8SHA000/

5年に一度行われる財政検証は通例より遅いタイミングで参院選挙後に発表されました。「2000万円問題」で炎上した上に選挙前にこうした情報を発表することを避けたのでしょう。

さて、日本の財政や年金は大丈夫なのでしょうか。残念ながら、それほど遠くない将来に危機を迎えるリスクを抱えていると言わざるを得ないでしょう。

今月30日に提出が締め切られる国の来年度予算の概算要求は105兆円程度と年金や医療費の増大により、毎年赤字は膨らむ一方です。ただでさえ、巨額な財政赤字を抱えている上に、少子高齢化によって毎年3-4兆円ずつ赤字が拡大しているのです。

高齢化の波は序の口であり、2025年に団塊の世代の全員が75歳以上の後期高齢者になります。その後も団塊ジュニア世代の高齢化なども続き、2070年を超えるまでずっと苦しい時代が続くことが予想されているのです。

世界は政情不安定になっていますが、不透明な時代を生き抜く術としては資産を分散して持っておくことが挙げられるでしょう。資産のほぼ全てを日本の金融機関に日本円で預金をするのが安全という時代ではなくなりました。

銀行選びに関しても、何も考えずに一つの銀行に1000万円を超える預金をするのはこれからの時代は得策とは言えません。地方銀行などの統廃合が今後も増えることが予測されます。例えば、外国の金融機関に外貨で預金をする、金や不動産など実物資産を持つ、仮想通貨など自国通貨以外の決済手段を持っておくなども防衛になるでしょう。

現段階では日本に関しては海外送金なども手続きが面倒ですが、中国のような送金規制もありません。また、米国人など海外で資産口座を開くのが難しいといった規制もありません。しっかりと税務申告をすれば問題はないのです。また、国内のオンライン証券でも外国証券を容易に購入ができるために海外投資に目を向けていく必要があるのではないでしょうか。

いただいたサポートはクリエイターとしての活動費(書籍代や取材費など)等に使わせていただきます。!記事のオススメもいただけると嬉しいです♡