見出し画像

eコマースでマイホームを購入する新たな常識

新型コロナウイルスの影響により、外出自粛の風潮が高まる中で、住宅販売の営業手法にも変化が出てきている。

日本ユニシスが、ネット上に公開しているバーチャル住宅展示場「MY HOME MARKET」には、国内住宅メーカーの旭化成ホームズ、ウッドフレンズ、ジブンハウス、新昭和ウィザース東関東、新昭和 FC パートナーズ、土屋ホーム、前正ホーム、トヨタホーム愛知などがモデルハウスを公開しており、マイホーム購入を検討する消費者は、自宅に居ながらVRによる「バーチャル空間」での内覧や見積作成など、スマホやタブレットで住宅の購入を検討することができる。

このようなバーチャル展示場を起点とした住宅購入のスタイルは、購入者にとってもメリットが大きいため、アフターコロナの世界では主流になっていく可能性もある。

バーチャル住宅展示場「MY HOME MARKET」

これまでの住宅メーカーの営業スタイルは、住宅展示場に来場した見込客に担当者が付き、見積もりの概算を提示しながら商談の駆け引きをしていたが、バーチャル住宅展示場の内覧者は、サイト上でマイホームの具体的な完成イメージを膨らませて、セルフ見積機能による必要資金の概算を把握した上で、気に入った住宅メーカーに来店予約をして、営業担当との商談を進める流れになっている。

画像1

そのため、バーチャル空間の中で複数メーカーの比較検討をしやすく、担当者のセールストークに乗せられることもない。住宅ローンのシミュレーションもして、無理のない返済計画を自分で立てながら、デザインや仕様も家族のニーズに合う、ベストなマイホームプランを立てていくことができる。

一方、住宅メーカーにとっても、全国各地にモデルハウスを建設するよりも、バーチャル住宅展示場の出店コストは安く、集客から営業、契約成立までのリードタイムを短縮化できるため、その分だけ住宅価格も安く設定することも可能だ。

これからの住宅購入の主力層となる20~30代の共働き世代は、スマホでのコミュニケーション、ネットでの買い物に慣れており、マイホームの購入計画を進める上でも、まずはネットで情報収集することが起点になっている。

家電製品をネットで比較検討して、性能と価格のバランスが最も良い商品をネットで購入するように、マイホームをeコマースで購入することも、じつは理に叶ったショッピングスタイルといえる。金額が大きな買い物だけに、ネットで上手に情報収集から商談までを行えば、購入金額で数百万円の節約効果も期待できるためだ。

バーチャル住宅展示場「MY HOME MARKET」は、ネットの集客ルートとして楽天市場にも出店しており、楽天サイトから希望の住宅メーカーに対して「打ち合わせ申込」をして、1年以内に契約成立、着工、引き渡しまでが完了した顧客には、住宅価格に対して1%の楽天ポイントが付与される特典を与えている。住宅価格が2,000万円ならば、20万円分のポイントが付くことになり、実際に楽天市場からの住宅購入者が増えているという。eコマースでマイホームを購入する時代は既に到来して、新たな常識として定着していくのかもしれない。

画像2

楽天市場内「MY HOME MARKET」

■関連情報
アフターコロナに訪れる生活新様式のビジネスモデル
在宅勤務で再考されるオフィスの役割と費用対効果
コロナ危機下で生じるリモートワーク格差と職場崩壊
賃借しながら所有権を得るマイホーム取得モデル
賃貸物件の価値を高めるアメニティサービスの新市場
JNEWS公式サイト

JNEWSはネット草創期の1996年から、海外・国内のビジネス事例を精力的に取材、会員向けレポート(JNEWS LETTER)として配信しています。また、JNEWS会員読者には、コロナ危機に立ち向かう副業の立ち上げ、経営者の事業転換や新規事業立ち上げなどの相談サポートも行っています。詳細は公式サイトをご覧ください。

この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?