米中貿易摩擦はもう「対岸の火事」ではないみたいです(2019.05.29)
おはようございます。出勤してnoteを書くのが習慣になりつつありますが、みなさんの朝のルーティンワークはなんですか?
きょう5月29日付の朝刊1面アタマは景気の先行きを占う記事でした。月末には鉱工業生産指数など主要統計の調査結果が公表されます。悪化してから慌てないために、いまの景気の姿を正しく捉えておきたいですね。Morning Briefingでポイントをおさらいします。
Morning Briefingとは
その日の朝、読んでほしいニュースの要点を簡単に要約したもの
「想定より在庫が減らない」
◆キーワード
中国向け輸出の悪化
◆ニュースはなに?
足元の株価は落ち着いているが、輸出環境は悪くなっている。中国経済が低調で、半導体市場で減速が目立つ。企業の景況感は世界全体でみても悪化している。
◆気になるポイント
景気判断の指標は様々あるので、何をみたらいいのかわかりづらいところです。20日に内閣府が発表した1~3月の国内総生産(GDP)は実質2.1%(前期比、年率換算)増えましたが、これは輸入が減って見かけ上そうなっているだけ。楽観できない状況が続きます。
特に米中貿易摩擦の影響は深刻です。米国が対中関税を引き上げた結果、中国企業は調達が難しくなりました。もともとスマホ需要が一服して、半導体市場が停滞しはじめた矢先のことでした。半導体はさらに苦境が予想されます。関連する日本の製造業に影響が出るのは避けられなさそうです。輸出環境が悪くなり、在庫を積み増す企業が増えているようです。
10月には消費増税を控えています。景気を下押しするリスクがまだ潜んでいることに留意する必要があります。
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