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複業は「自分の人生のファウンダー」になるための第一歩。 #複業の教科書

今月からスタートしている『複業の教科書』#全文連載

好評発売中!の『複業の教科書』を毎日連載するカタチで全文公開中です。

前回、第21回はコチラからどうぞ。

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おわりに:『複業の教科書』いかがでしたでしょうか。

 本書をご一読頂いた方には、きっと副業は単なる「お小遣い稼ぎ」の手段ではなく、「自分の人生を取り戻す」ための一歩であることを、理解していただけたのではないでしょうか。

 本書は文字通り、複業に興味関心を持ち、複業によって仕事もプライベートも充実させたいと考えている人のためのテキストブックです。

・複業によってどんなメリットが得られるのか
・複業はどんなステップ・プロセスではじめたらいいのか
・複業を始める、続けるにあたって気をつけないといけないことは何か

 など、HowToを中心にまとめています。

 ですが、複業はあくまで人生の「選択肢」であり、「手段」にすぎません。

 人によっては、複業をせずに、本業に100%フルコミットするべきかもしれません。もしくは、恋愛や子育てなど、複業以外のプライベートの時間を大切にした方が良い人もいるでしょう。

 僕自身は、1日24時間、1年365日という、誰もが平等に持っている「時間」という資産を、何にどれだけ投資するかによって、人生の幸福度は決まると思っています。

 そして、自分の人生を、自分ではコントロールできない誰かにゆだねるのではなく、自分自身の意思でコントロールできるように、自分自身がドライバーとなって、しっかりハンドルを握って、自分が進む道を選び続けることが、人生の幸福度を上げるうえで最も大切なことだと思っています。

 仕事やキャリアだけが、人生のすべてではありません。仕事やキャリアすらも、自分の人生の目的を達成するための手段にすぎないのです。

 生活に必要なお金を稼ぐための、手段。そして、自分の命を使って実現したいこと、つまり「自分の使命」を全うするための手段。それが仕事なのです。

 これまでの日本の働き方は、長時間労働・副業禁止など、勤め先に身も心も捧げざるを得ないシステムになっていて、自分の人生を会社に預けることが一般的でした。だから、多くの人にとって「仕事は誰かに任されるものであって、自分自身が決めることではない」とどこか他人事でした。

 ところが、これからは違います。

 そう遠くない未来に、「副業解禁」があらゆる業界・業種で進み、「副業禁止」の企業は少数になってゆくことでしょう。

「副業解禁時代」においては、仕事は「誰かに与えられるもの」ではなく「自ら創るもの」に変わります。

 複業は、誰かに命じられて「やらされるもの」ではなく、自ら考え、自らの内発的動機に基づいて、「やりたくてやるもの」です。

「自分が本当にやりたいことって、なんだろう?」
「自分が個人として、誰かの役に立てることって、なんだろう?」
ということを考え抜くことから、複業はスタートします。

 複業を続け、試行錯誤を繰り返しているうちに、自分自身が「本当にやりたいこと」(使命)が、少しずつ見えてくるようになります。

 例えば、僕の使命(ミッション)はこうです。

「二兎を追って二兎を得られる世の中を創る」
「2030年までに、日本のエンゲージメントを世界トップ5まで引き上げる」

 この使命を果たすために、日々の仕事に取り組むことができているので、心から仕事を楽しめていますし、辛いことや厳しいことがあっても、前向きな気持ちで乗り越えていくことができています。

 そして、僕自信がこの「使命」と出会えたのは、複業のおかげです。もちろん、ブログメディアをはじめた2013年当時から見えていたわけではありません。複業を通じて、本業では得られない知識や経験が得られ、自分の価値観と共鳴・共感できる人との出会いが得られて、複業でチャレンジする仕事の幅が少しずつ広がっていく中で、地層のように少しずつ、少しずつ輪郭が見えてきたのです。

 繰り返しますが、複業はあくまで手段であり、ツールです。複業をすれば、誰もが幸せになれるような「魔法の杖」でありません。

 それでも、複業は自分自身の「使命」を見つけ、「天職」に出会うための、最善の方法だと思っています。

“ Do What You Love”
“ Be the founder of your life”

 これは、出張先の中国・上海にあるWeWork に掲げられていた価値観です。

『複業の教科書』が、読者のみなさんが複業について考え、実践することを通じて、みなさんが「自分の人生のファウンダー」となって、仕事も人生も充実させる一助になっていただけたら、筆者としてこれ以上の幸せはありません。

 最後に、『複業の教科書』の出版という夢を実現してくださったディスカヴァー・トゥエンティワン社の干場弓子社長、千葉正幸さん、編集者として企画段階から最後の校正まで伴走してくださった林拓馬さん、執筆協力者として、僕の拙い言葉を磨き上げてくださった宮本恵理子さんには心から感謝の念をお伝えしたいです。

 また、本書のコラムにもいくつか挿入されていますが、複業をテーマにした連載企画を快く受け入れてくださったBusiness Insider Japan編集長の浜田敬子さん、編集者の滝川麻衣子さんのおかげで、『複業の教科書』の企画がグッと具体的になりました。

 そして、いま僕がこうして『複業の教科書』の筆を取れているのも、当時はまだ世の中的には複業に対して後ろ向きだったなか、僕の勤務先であるリクルートキャリアは複業に対して寛容で、多くの方が応援してくださったおかげで、心置きなく複業にチャレンジすることができたからです。特に、当時の上司・同僚には頭が上がりません。

 本書の企画・執筆の過程で、複業家が集うコミュニティ「HARES COMMUNITY」のメンバーや、Makuakeでのクラウドファンディングプロジェクトで支援してくださった200人以上の方をはじめ、多くの方からアドバイスやフィードバックをいただくことで、自信をもって世に送り出せる作品に仕上げることができました。

 最後に、自由奔放な僕を、高校生の頃から13年以上にわたってパートナーとして支え続けてきてくれた妻と、長男・恭一、次男・蓮司、長女・梓の三人の子どもたちに本書を捧げて、筆を置きたいと思います。20年後、子どもたちが大人になってからも読み継がれる「キャリアのバイブル」になりますように。

平成三十年十一月吉日 西村創一朗

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『複業の教科書』の全文連載は以上で終了となります。

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