旅行するだけが問題ではないだろうが、やはり旅行する高齢者が多すぎる
「Go Toトラベル」と感染拡大が議論されているところですが、東京発着分の利用は高齢者や基礎疾患がある人を対象に自粛要請をすることになりました。最近の重症者の急増からハイリスクに該当する方々の擁護の意味合いが強いと思われます。果たして効果が期待できるのでしょうか?
現在の第3波とも捉えられる感染者と重症者の急増の背景には幅広い年代層への感染者の拡がりがあります。特に重症者はほとんどが高齢者であることから、いかに高齢者層の感染者を減らすことが喫緊の課題であることは言うまでもありません。
多くの方は徹底的に感染対策を行い「もうこれ以上することがない」と思われている方も少なくはないと思われますが、実際に検査が陽性になった方々の聞き取りをすると、ほぼすべての方が「多人数」「長時間」で「会食」をしているのです。そこまでいかなくても「お互いがマスクなし」で「1時間以上」は会話をしていることが判明します。すなわち普段の生活で手指衛生やマスク着用を徹底していても「肝心なところで基本的な感染対策ができていない」のです。一方で何らかの症状があっても「会話をするときはマスク」「食事も1人」「会食機会は全くない」というような方々の検査はほぼ陰性です。やはり「お互いマスクなしでの長時間の会話」が感染する最も重要なリスク因子と言わざるを得ません。従って「旅行すること」自体がリスクが高い訳ではなく「旅先あるいは途中で何をするか」がリスクを左右するということです。
しかしながら毎月の北海道出張で感じることは、羽田空港の混雑ぶり、機内はほぼ満席、しかもその多くは高齢とみられる団体の旅行者であり、搭乗待合室では大きな声で会話をしているわけです。また知人の高齢者から受けた相談内容は、10人程度の高齢者中心のコーラス教室で歌っている人はマスクなしの状態にもかかわらず誰も何とも思っていないみたいなので注意すべきかどうかということでした。
新型コロナは高齢者が重症化するリスクが高いことは明らかです。旅行自粛も然りですが、全ての年代でマスクなしで会話をする会食を含む娯楽を減らさなければ感染拡大を抑えることは困難であると言わざるを得ません。せめて3週間程度我慢することはできないのでしょうか?