ベビーテックは育児を変えるのか?
「○○テック」という言葉をよく耳にします。大企業からスタートアップまでが取り組み、市場に普及させることでテクノロジーによる社会課題の解決を推進しています。
女性の身体と社会の課題に目を向けた「フェムテック」、教育のDX化にフォーカスした「エデュテック」などさまざまなジャンルがあり、どんな技術が社会実装されようとしているのか、動向を調べるのが楽しい日々です。
ぼくは作業の合間の時間に、「TechCrunch Japan」を眺めて楽しんでいます。
ベビーテックの動向
そのなかに、一つ興味深い動向として「ベビーテック」があります。こちらの記事が非常に興味深かったので、ご紹介します。
育児記録アプリ「パパッと育児」では、ビッグデータをもとに赤ちゃんが泣いている原因を解析する機能をもっています。育児をしていて、泣いている理由がわからないことがストレスになるのは、ぼくも身に覚えがあります。こうしたとき、AIによるアシストがあると、育児が少し楽になる気がします。
胎動の可視化による愛着形成支援
また、胎動を可視化する技術なども、社会実装されつつあります。
妊婦しか経験しづらい「うごいた!」という感覚を、その他の人にも味わえるように、可視化・可聴化する動きは随所で見られています。
というのも、胎動と胎児の愛着形成には大きな影響があるのです。胎動を妊娠の初期に感じられる人は、その後の赤ちゃんとの愛着の形成度が高いという報告があります。多くの人が胎動を感じることができるように、胎動を見える化することには価値があるでしょう。
ベビーテックの反対意見(推測)
しかし、おそらくですが、こと育児に関してはテクノロジーに頼ることへの反対意見がありそうです。「赤ちゃんの気持ちは、データじゃなくて感じとるものだ」とか「人の気持ちを想像もしないで機械に頼るなんて」といった言葉が聞こえてきそうです。
たしかに、データに頼って思考停止しているようでは、そのような批判も飛んでくるでしょう。しかしこの記事に書かれているサービスは、あくまで親の思考をサポートしているのであって、親を思考停止にさせようとしているわけではないのだと思います。
育児における困難を少し容易にし、より滑らかに生活できるようにテクノロジーを用いる。そのことには大きな価値があると僕は思います。