複業だけがもっている3大メリット #複業の教科書
前回、第4回はコチラからどうぞ。
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複業だけがもっている3大メリット
このように説明すると、「確固たる〝やりたいこと〟がなければ、複業は始められないのかな……?」と引いてしまう人が時々いるのですが、そんなことはまったくありません。
むしろ、本業を捨てずにいつでも始められる複業だからこそ、「気軽にお試しができる」のがとても大きなメリットなのです。
誰に頼まれたわけでもなく「やってみたい」から始める。
〝自分発〟のプロジェクトなのですから、やめるのも続けるのも自由。
「やってみたら向いてなかったかも」と気づいたらいつでも中断できますし、他の分野で新たな複業を始めるのもよし。
失敗しても無傷。あるいは、せいぜい「かすり傷」程度ですみます。
むしろ、失敗するほど、自分の苦手分野・得意分野が明確になると思えば、かなり気が楽になるのではないでしょうか。
あまり難しく考えず、興味のままにいろいろとトライしながら仕事の適性を探る〝試食〟ならぬ〝試職〟の絶好の機会ととらえてみてください。
僕が考える「複業の3大メリット」は次の3つです。簡単に紹介していきましょう。
メリット1:時間をかけて「やりたいこと」の追求ができる
「Will(やりたいこと)」「Can(得意なこと)」「Must(求められていること)」。この3つの掛け合わさった仕事が、その人にとっての天職になる。
これは、リクルートが長く提唱しているキャリアプランニングのフレームワークの一つです。
このうち、本業では「Must」をこなすことが求められます。
設定された目標に対して「どれだけ達成できたか?」で評価が決まるので、会社員の意識は「Must」に行きがちです。
となると、置いてきぼりになりがちなのが「Will」。
個人がやりたいこと、チャレンジしたいことの追求です。
それがかなう職場と出合えた人は超ラッキー。
日本の労働人口の中で、本当にやりたいことを本業で追求できている人はひと握りではないかと思います。
本業だけでは満たされるとは限らない「Will(やりたいこと)」。その経験の主戦場になり得るのが、複業です。
当たり前ですが、自分で決めて自分で始める複業は、何をやるのも自由。だから、自己実現の受け皿になるのです。
しかも、〝達成までの期限がない〟というのも素晴らしいところ。集団でゴールを目指す会社組織では、新規事業を始めるにしても「1年以内に事業として黒字化しないとチーム解散」といった達成期限や数値目標決められる場合がほとんど。
せっかく「Will」を追求できそうなチャンスに恵まれても、道半ばで撤退……と涙を飲むドラマは、〝会社員あるある話〟ではないでしょうか。
その点、複業は始めるのも、続けるのも、やめるのも自由。
上司は自分自身なのですから、やれるところまでとことん「Will」を追求できます。
やり続けた結果、「やっぱり違った」と方向転換することもアリです。トライ&エラーを繰り返しながら、自分の「Will」を磨き、精度を高めていく。
その結果として、「Will」が本業にも活かせる日が訪れたら最高だと思いませんか?
メリット2:「稼ぐ力」を得られる
繰り返しになりますが、単なる副収入だけが目的の「副業」はオススメしません。
複業で得られる財産は「お金」だけではありません。
むしろ、お金以上に価値のある〝無形資産〟を蓄財できるというのが複業の大きなメリットです。
お金ではない〝無形資産〟とは何か?
それは、本業だけでは得られない「経験」「出会い」、そして、その人間関係の中で育っていく「信頼」です。
「やりたいことにチャレンジする」という前向きな気持ちから生まれる行動は、同じようにポジティブで未来志向な仲間との出会いをどんどん引き寄せてくれます。
本業の外の世界で築かれた無形資産は、本業にも活かされる学び、成長のきっかけを広げるのはもちろん、人生そのものをよりカラフルに彩るはずです。
メリット3:キャリアチェンジの失敗リスクを減らせる
転職エージェントに勤めていた会社員時代、僕が最も切実な課題だと感じていたのが、「転職のミスマッチ」でした。
まだまだ終身雇用幻想の根強い日本の雇用カルチャーにおいて、転職や起業は思い切った決断を要するものです。
20代、30代、40代と年齢層に関係なく、一大決心として踏み出すターニングポイントというイメージをもっている方が多いです。
そして、転職・起業というキャリアチャレンジをする時に、「これまで以上にいい仕事をしたい。いい職場環境で働きたい」と願わない人はいないと思います。
それなのに。
実際には、「転職して後悔」する人は存在しています。転職先の会社や業界についての事前リサーチが不足していた、入ってみたら職場の人間関係に問題があった、求められている役割と自分ができることが違った……。理由はいろいろあると思います。
起業に関しても、せっかく熟考を重ねて自分の会社を立ち上げたというのに、「自分は起業に向いていなかった……」と後悔している人を時々見かけます。
複業には、こういった〝キャリアチェンジのミスマッチ〟という不幸を防ぐ役割も期待できます。
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