見出し画像

腑に落ちない景気と支持率そして選挙

5月の街角景気調査、10連休効果で上向くのかと思いきや、残念ながら不発でした。10連休の最終日に米国が対中関税の引き上げを表明し、その後、株安と円高が進行したので、同調査が実施された5/25〜5/31には連休の浮かれ気分がすっかり薄れてしまったのかもしれません。

さて、国民の景気実感が悪ければ、政府や与党の支持率は下がるのが一般的なんですが、日経の記事によると、内閣支持率は依然として高水準を保っている模様です。不思議ですね。さらに、支持率が高ければ衆参同日選で議員の寿命を延ばすのが常套手段のはずですが、これまた日経の記事によると同日選は見送りとの事。一体何が起きているのでしょうか。本当は景気が良いのか、本当は支持率が低いのか、あるいは本当は衆参同日選を見送らないのか。私には良く分かりませんが、仕事柄、足元の景気が悪いという認識は人一倍あります。

本当は低い内閣支持率がかさ上げされている、としても誰が得するのかよくわかりません。消去法的に「同日選見送り」観測が怪しいということになります。日経さんスミマセン。いや、本日付の各紙で「同日選見送り」が後追いで報じられているので、確度の高い報道なのでしょう。

そうなると今後の焦点は、悪い景気と高い支持率がいつどちらに収束するかということになります。冒頭の街角景気調査(景気ウォッチャー調査)は直近5月に景気の現状判断DIのみならず、先行き判断DIも足元にかけて大幅に悪化しているので(トップ画像を参照)、過去のパターンからすると、個人消費は夏場にかけて停滞する可能性があります。そして夏場を過ぎれば消費増税です。6/9に公表された共同通信の全国世論調査によると、消費増税に反対が6割、景気が「悪い」と感じる国民も6割弱です。支持率と景気のどちらも下振れリスクが高いですが、振れ幅が相対的に大きいのは内閣支持率だと私は思います。

(注)トップ画像は内閣府「景気ウォッチャー調査」(19年5月調査))より抜粋。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

note.user.nickname || note.user.urlname

お読みいただき有難うございました。 小難しい経済ニュースをより身近に感じて頂けるよう、これからも投稿してまいります。

ありがとうございます!
15

宮嵜 浩(エコノミスト)

三菱UFJモルガン・スタンレー証券 景気循環研究所シニアエコノミスト。日本経済の分析・予測を担当しています。

COMEMO by NIKKEI

日経が推す各業界キーオピニオンリーダーたちの知見をシェアします。「書けば、つながる」をスローガンに、より多くのビジネスパーソンが発信し、つながり、ビジネスシーンを活性化する世界を創っていきたいと思います。 はじめての方へ→ https://bit.ly/2DZV0XM 【...
1つ のマガジンに含まれています
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。