「一時的」が流行る風潮の危うさ

ECB 年次フォーラムにおけるドラギ ECB 総裁の開会スピーチが思わぬ材料となり、ユーロが全面高となっています。具体的には「政策手段のパラメーターを調整することで景気回復に対応することが可能」とのフレーズが材料視され、引き締め観測が強まりました。スピーチの中でドラギ総裁は慎重さも垣間見せており、行き過ぎた強気ムードにブレーキをかける雰囲気も見られますが、基本スタンスとして「パラメーター調整(政策正常化)をする」という事実がある以上、市場参加者がユーロを買い、欧州債を手放すのは自然です。

とはいえ、決して磐石とは言えない物価情勢でも強気を貫く理由はインフレ率を下押ししている要因はあくまで一時的(temporary)という整理になっているからです。今回のスピーチではこの一時的(temporary)というワードが実に 5 回も出てくる。6 月 FOMC 後のイエレン FRB 議長も同様に一時的(transitory)という言葉を用いて利上げを正当化していましたが、その判断に疑義を持つ向きも少なくありません。こうした動きが単に欧米中銀の慢心に基づいている可能性も今のところ否めず、円安の継続を当然視することは危険でしょう。

http://www.nikkei.com/article/DGXMZO18202490Y7A620C1000000/

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