40歳で外資系企業に転職した僕が感じた転職市場の変化と実力主義の高まり
1.転職市場の変化
次の日本経済新聞の記事によると、大企業からスタートアップ企業への転職者が3年前に比べて7倍に増えたそうです。これはスタートアップ企業が成長に必要な人材を好待遇で採用するようになったことに端を発し、転職に腰が重い40代以上にもその波は広がっているようです。
スマホを利用した転職サイトの活用や、SNS、口コミサイトの利用など、転職活動が手軽になったことも相まって、長く続いた日本の終身雇用の文化は終わりを告げようとしています。
僕自身も5年前、日系企業から40歳で転職をしました。スタートアップではなく外資系企業への転職でしたが、肩書なしの状態からシニアマネージャーとして採用してもらい、「かつて言われていた転職35歳限界説も崩れ、年齢に関係なくチャンスがある時代になったな」と感じたものです。
ちなみに僕が外資系企業への転職活動をしたときは、とにかく自分の経験・スキルを見える化することに腐心しました。企業側の判断基準は「どれだけの経験をし、それをどのように次の企業で結果につなげられる人か」であり、どれだけ素晴らしい経験をしていても、それをきちんと人に言葉で伝えられる形にしなければ意味がないと考えたからです。
面接を受けると決めてから1次面接までの1ヶ月の間、A3の紙に何枚も何枚も、紙が真っ黒になるまで手書きで自分の経験を書きだし、それらを面接官の心理も考慮しながらストーリー化していきました。
最後には「もう何を聞かれても怖くない!」というところまで自身を深掘りしたため、面接を楽しめるまでになりました。面接がすべて終わり、オファーをもらった時に、「もう終わりかー、もっと自分のことを話したかったのに!」と感じたことを思い出します。
少し話はズレましたが、今の時代は年齢よりも経験が評価される時代であり、しっかりと自分の経験を深掘りして準備をすれば、何歳であろうともきちんと評価されると感じます。
2.実力主義の機運
人材の流動性が高まると、チャンスが増える一方で、多くの会社がデキる人を確保しようとし、実力主義の機運も高まってくるもの。次の記事のように、実際に徐々に年功序列から実力主義を採用する企業も出てきています。
世の中では刻一刻と新しい技術/新しい概念が生まれてきています。フィルムのカメラがデジカメに淘汰されたように、世の中に求められる技術もどんどん変化していきます。そうした新しい技術になじみ、長けているのは若い世代の方が圧倒的に多いはず。そうした若い人たちが、どんどん会社を牽引していく環境を整える必要があると考えています。
この記事にあるように、50代、ともすれば60代ばかりになってしまう大企業の役員の中に、30代、40代の実力主義を勝ち抜いてきた若い世代が入る時代が来るだろうことに、ワクワクが止まりません。
今はまだ、「若くして活躍している」とニュースになるのは会社を興した経営者であるケースが大半ですが、企業に所属している若い人たちにもスポットライトが当たる時代も近いかもしれません。
3.日頃からスキルアップを意識する
最近大学生と就職について話をする機会が多いのですが、TOEICで800点以上のスコアがないとエントリーシートで落とされる企業や、ある程度のプログラミングスキルやプレゼンテーション能力を求めている企業が出てきており、新卒社員でもハイレベルな能力が要求されるような時代になってきています。
正直、僕が新入社員だった頃と比べて、学生たちのレベルが格段に高くなってきていると感じます。そんな彼らの前で先輩側が「俺、英語苦手なんだよな、頼むわ」、「プログラム言語って、時代に応じてどんどん変わっていくからついていけないよね」などと言っていては、会社の中でもどんどん肩身が狭くなり、かといって転職もできない人材になってしまいかねません。
実際に大学で学びを深めている彼らを見ていると、「自分たちが大学生の頃は、友達と遊んでばかりで本当に勉強してなかったな……」と恥ずかしいかぎりですが、何か学びを始めるのに遅すぎるということはありません。これからの人生の中で今が一番若いわけですから、これからやりだせばいいのです。
人材の流動化が激しい今の時代だからこそ、社歴が長い人たちも、若い人たちに負けないよう、また自分の思うようにキャリアアップをしていけるように日頃からスキルアップを意識していかなければいけないですね。
4.参考
皆様のキャリアプラン実現の一助になるよう、40歳で転職した時の自身の経験を電子書籍にまとめています。Kindle Unlimited会員の方は無料でご覧いただけますので、お手に取っていただければ幸いです。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました! これからも楽しみながら書き続けていきます!